名刺・連絡先のデータ化
デザイン名刺・日英併記の名刺、AIはどこまで正確にデータ化できるか
結論(先に)名刺はTEL/FAX/携帯のラベル区別や、会社名・役職・氏名の階層まで正確に仕分けできました。今回はクリーンな2パターンでの結果です。
もらった名刺の束を、会社名・氏名・役職、そして電話とFAXと携帯を取り違えずに台帳へ起こす。名刺アプリにやらせると、FAXを電話番号として登録したり、部署と肩書きが混ざったりと地味に取りこぼします。では生成AIに名刺画像をそのまま渡すと、この「どれが何か」の仕分けはどこまで正確なのか。レイアウトが自由なデザイン名刺も含め、2種類を自作して読ませました(架空のサンプルです)。
2パターン
標準/デザイン名刺で検証
抽出ミス0
氏名・連絡先など全項目を正確に
ラベルも◎
TEL/FAX/携帯の区別・階層も正確
検証方法
難易度の違う名刺を2パターン自作し(架空データ)、画像として生成AIに読み取らせ、項目を1つずつ照合しました。名刺で難しいのは、単なる文字起こしではなく「どれが会社名で、どれが役職で、どの番号がFAXか」を正しく仕分ける構造化です。そこまで見ました。
結果1:標準的な名刺 → 全項目+ラベル区別も正確
会社名(和文・英文)、氏名(漢字・ローマ字)、部署・役職、住所、そして TEL・FAX・携帯 の3つの番号を、それぞれ正しいラベルで区別して抽出できました。番号が並んでいても「どれがFAXか」を取り違えませんでした。メール・URLも正確です。
検証に使った標準的な名刺(架空)
結果2:デザイン名刺(縦帯・日英併記)→ これも正確
左側に色帯、ロゴ、和文と欧文が混在するデザイン名刺でも、氏名・肩書き(代表取締役/一級造園施工管理技士の複数肩書き)・会社名・連絡先・Instagramアカウントまで正確に抽出。装飾的なレイアウトでも構造を取り違えませんでした。
縦帯・ロゴ・日英併記のデザイン名刺(架空)
わかったこと
- 連絡先のラベル区別に強い。TEL/FAX/携帯が並んでいても、どれが何かを正しく仕分けた。
- 会社・部署・役職・氏名の階層を理解。フラットな文字起こしでなく、項目として構造化できた。
- 日英併記・複数肩書きにも対応。漢字氏名とローマ字、複数の肩書きを正しく結びつけた。
- デザインレイアウトに耐性。色帯やロゴがあっても精度が落ちなかった。
正直な限界:今回はHTMLで作ったクリーンな画像での検証です。実際のスキャン・スマホ撮影での反射やボケ、箔押し・エンボス加工の文字、極端に装飾的なフォント、二つ折り名刺の裏面などは対象外で、精度は落ちる可能性があります。大量の名刺を一括処理する場合は、読み取り後に人が確認するフローを併せて設計するのが現実的です。
まとめ
名刺で効くのは「文字を読む」ことより「どれが何かを仕分ける」ことでした。TEL・FAX・携帯のラベルを取り違えず、会社名・役職・氏名の階層も保てたなら、そのままCRMや顧客台帳の列に流し込めます。名刺アプリが地味に外す部分を埋められるのが利点です。今回はクリーンな2パターンでの結果なので、折れ・反射・裏面まで含めた検証は次の課題として残ります。
この検証について
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)が2026年6月に実施した一次検証です。マルチモーダル生成AI(Claudeを使用)に実際のサンプルを処理させ、結果を自社で記録しました。当社は「今日の一皿」「LLM News」「資格問題ドリル」などのAIプロダクトを自社開発・本番運用しています。会社の詳細はトップページをご覧ください。
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)が2026年6月に実施した一次検証です。マルチモーダル生成AI(Claudeを使用)に実際のサンプルを処理させ、結果を自社で記録しました。当社は「今日の一皿」「LLM News」「資格問題ドリル」などのAIプロダクトを自社開発・本番運用しています。会社の詳細はトップページをご覧ください。
この検証は特集「AIで書類をデータ化:17種を実検証してわかった「読める書類・読めない書類」の境界線」の一部です。全17種の横断比較表で、AIに任せられる書類とそうでない書類をまとめて見られます。