値札・価格のデータ化
割引値札の「元値」と「割引後」、AIは取り違えずに読めるか
結論(先に)割引値札の取り消し線の元値と割引後を取り違えず、単価・割引率も正確でした。手書き値引きは未検証で、矛盾チェックの併用が安全です。
「1,980円」と「2,480円」。割引値札に並ぶこの2つの数字を取り違えたら、棚卸しでも競合の価格調査でも、拾った価格は丸ごと信用できなくなります。取り消し線で消された元値と割引後価格の見分けは、値札データ化の一番の難所です。生成AIにこれができるのか、標準値札と20%OFFの割引値札で確かめました(架空サンプル)。
2種◎
標準・割引とも全項目正確
元値と区別
取り消し線の旧価格を誤読せず
単価も◎
100gあたり・割引率も正確
結果1:標準的な値札 → 全項目正確
商品名・メーカー・本体価格(268円)・税込(289円)・内容量(127g)・100gあたりの単価(約211円)、さらに下部のバーコード数字まで、すべて正確に読み取れました。
標準的な棚札(架空)
結果2:割引値札 → 元値と割引後を取り違えず
ここが本題。「通常価格 1,280円」(取り消し線)と「値引後 1,024円」が並ぶ値札で、AIは取り消し線のほうを「元の価格」、大きい数字を「現在の価格」として正しく区別しました。20%OFFのバッジ、税込1,105円も正確です(1,280×0.8=1,024で計算も整合)。
割引シール付きの値札(架空)
| 項目 | 値札の表示 | AIの読み取り |
|---|---|---|
| 商品名 | 黒毛和牛 切り落とし | 正確 |
| 元の価格 | 通常価格 1,280円(取り消し線) | 元値として認識 |
| 現在価格 | 値引後 1,024円 | 現価格として認識 |
| 割引率 | 20%OFF | 正確 |
| 税込 | 1,105円 | 正確 |
わかったこと
- 取り消し線の元値を「現在価格」と誤読しない。割引値札のいちばんの罠を回避できた。
- 割引率・税込・単価まで拾える。価格情報を一通りデータ化できた。
- 計算の整合も取れている(元値×0.8=割引後)。
正直な限界:今回は印刷されたきれいな値札でした。実店舗では、①ペンで元値に線を引き新価格を手書きした値札 ②割引シールを何枚も重ね貼りした値札(どれが最新か)③退色した感熱紙 ④斜めに貼られて歪んだシール、などがあり、こうした値札は最新価格の判定を誤るリスクがあります。価格調査・棚卸しで使うなら、読み取り結果に対して「元値より割引後が高い」などの矛盾チェックを入れると安全です。
まとめ
一番の難所だった取り消し線の元値と割引後価格の取り違えは起きませんでした。さらに100gあたりの単価や割引率まで正しく拾えたので、棚卸しや競合調査の下ごしらえとしては十分に使えます。残る不安は手書きの値引きや重ね貼り。ここは未検証なので、実運用では「割引後>元値ならエラー」のような矛盾チェックを一枚かませるのが現実的です。
この検証について
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)が2026年6月に実施した一次検証です。マルチモーダル生成AI(Claudeを使用)に実際のサンプルを処理させ、結果を自社で記録しました。当社は「今日の一皿」「LLM News」「資格問題ドリル」などのAIプロダクトを自社開発・本番運用しています。会社の詳細はトップページをご覧ください。
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)が2026年6月に実施した一次検証です。マルチモーダル生成AI(Claudeを使用)に実際のサンプルを処理させ、結果を自社で記録しました。当社は「今日の一皿」「LLM News」「資格問題ドリル」などのAIプロダクトを自社開発・本番運用しています。会社の詳細はトップページをご覧ください。
この検証は特集「AIで書類をデータ化:17種を実検証してわかった「読める書類・読めない書類」の境界線」の一部です。全17種の横断比較表で、AIに任せられる書類とそうでない書類をまとめて見られます。
価格調査・棚卸しのデータ化、矛盾チェックまで設計します
合同会社フューチャープロンプトは、値札・棚札の撮影画像からの価格データ化を、矛盾チェックや確認フローと組み合わせ、課題の洗い出しから運用定着まで支援します。
お問い合わせ →