書き方と実測

配偶者控除等申告書の書き方

配偶者の所得見積額の計算と控除額をAIで確認した実測・プロンプト

結論(先に)給与所得者の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書では、本人と配偶者それぞれの「合計所得金額の見積額」を、各所得の金額を足して出します。国税庁の案内では、令和8年分の控除対象配偶者の要件は合計所得金額62万円以下です(令和7年分は58万円以下)。本人と配偶者の所得を書いた記載(架空)をAIに計算させたところ、合計額・判定・控除額は4条件とも合いました。差がついたのは、記載に無い説明や年齢の書き足しです。

申告書の見積額と、配偶者控除の要件

国税庁のタックスアンサー No.1191「配偶者控除」(2026年10月18日に確認)によると、配偶者控除の控除額は、控除を受ける本人の合計所得金額と、控除対象配偶者の年齢で決まります。本人の合計所得金額が900万円以下のとき、一般の控除対象配偶者は38万円、老人控除対象配偶者は48万円です。

年分控除対象配偶者の合計所得金額の要件給与のみの場合の給与収入
令和8年分62万円以下(令和8年12月1日施行・令和8年分から適用)136万円以下
令和7年分58万円以下123万円以下

記入前に確かめる点は3つです。

  • 本人の欄と配偶者の欄を取り違えない。所得の内訳は人ごとに別の欄です。配偶者の不動産所得を本人の合計に入れると、控除額の区分が変わりえます。
  • 合計所得金額は各所得の金額を足す。給与所得と配当所得、給与所得と不動産所得のように、種類の違う所得も足します。給与の場合は、収入ではなく所得(給与所得控除後の金額)で足します。
  • 要件の金額は年分で違う。令和7年分と令和8年分で58万円と62万円のように変わるので、記入する年分の案内で確かめます。

この記事の実測は、書かれた所得の金額を足して判定を表にまとめる部分だけです。年末調整の最終的な税額や、基礎控除の額の計算は、この記事では扱いません。勤務先と国税庁の案内で確かめてください。同じ年末調整の書類の読み取りは扶養控除等申告書の読み取りと生命保険料控除証明書の読み取りで扱っています。

AIに配偶者控除等申告書の計算をさせたときの実測

架空の申告書の記載を文章にしたものを、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku)に、「本人と配偶者それぞれの合計所得金額の見積額を計算し、配偶者控除の対象になるかと控除額を、記入前の確認用に表にまとめてください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ表にさせました(2026年10月18日)。本人は給与所得と配当所得、配偶者は給与所得と不動産所得の2種類ずつを入れ、国税庁の案内の要旨を注記として添えました。

【基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書の記載内容(架空。実在の会社・個人とは関係がない)】

様式名:令和8年分 給与所得者の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書
勤務先:架空株式会社ミドリ工業 提出日:令和8年10月20日

■本人(給与の支払を受ける人)
 氏名:大野 健一(オオノ ケンイチ) 生年月日:昭和60年4月12日
 所得の見積額:給与所得 4,980,000円 配当所得 120,000円

■配偶者
 氏名:大野 真由美(オオノ マユミ) 生年月日:昭和62年9月3日(70歳未満)
 所得の見積額:給与所得 380,000円 不動産所得 150,000円

■様式の注記(国税庁の案内の要旨)
 ・控除対象配偶者は、年間の合計所得金額が62万円以下(給与のみの場合は給与収入が136万円以下)であること。
 ・配偶者控除の控除額は、本人の合計所得金額が900万円以下のとき、一般の控除対象配偶者は38万円、老人控除対象配偶者は48万円。
 ・合計所得金額は、各所得の金額を合計した額。

採点は7項目です。①本人の合計所得金額の見積額5,100,000円 ②配偶者の合計所得金額の見積額530,000円 ③本人と配偶者の内訳を入れ替えない ④配偶者控除の控除額380,000円 ⑤配偶者は62万円以下なので控除対象配偶者に該当する ⑥氏名・生年月日・年分などが記載のとおり(書いていない項目は×にしない) ⑦記載に無い判断・助言を足さない。注記の金額の引用や表の見出しは書き足しに数えていません。

条件7項目計算・判定の様子記載に無い書き足し
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 75,100,000円・530,000円、足し算の式、判定、控除額380,000円はすべて記載どおり。本人と配偶者の内訳は別の列に分けたなし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ6 / 75,100,000円・530,000円、判定、控除額380,000円は記載どおりあり。「配偶者の欄の「380,000円」が、給与所得控除を差し引いた後の所得かを確認してください。」「確定申告をしない(申告不要制度を使う)配当や、分離課税を選ぶ配当は、合計所得金額に入れない扱いになります。」と書き、記載に無い「令和8年12月31日時点は39歳」という年齢計算をし、給与の額面の照合と、国税庁の様式で基準額を確かめることも勧めた
Haiku・プロンプトあり7 / 75,100,000円・530,000円、足し算の式、判定、控除額380,000円は記載どおり。「配偶者本人の欄に控除額を書くものではない」と欄の取り違えにも触れたなし
Haiku・ただ頼んだだけ6 / 75,100,000円・530,000円、判定、控除額380,000円は記載どおりあり。記載に無い「令和8年10月18日時点」で本人41歳・配偶者39歳と計算し、「配偶者は65歳未満なので」と70歳未満(記載)と違う年齢で書き、住民税の控除額は別に確認が必要とも書いた(老人控除対象配偶者の年齢の基準を65歳と誤って書いている)
  • 合計額・判定・控除額は、4条件とも合った。5,100,000円・530,000円・38万円で、計算違いは0件でした。
  • 本人と配偶者の欄の取り違えは0件。配偶者の不動産所得を本人に入れた回答はありませんでした。
  • 差がついたのは、記載に無い説明の書き足し。プロンプトなしの2条件は、給与所得控除や申告不要の配当など、この記載に書かれていない論点に踏み込み、Haikuは住民税にも触れました。Haikuは老人控除対象配偶者の年齢の基準を「65歳未満」と誤って書いており、記載の「70歳未満」ともずれていました。記載から言えるのは、注記の要件に照らして対象になり、控除額は38万円までです。
  • 送る前に突き合わせる箇所は、見積額と年分の要件。AIは文章にした記載を読んでいます。給与所得の金額が源泉徴収票などと合っているかは、人が確かめてください。画像やPDFの申告書は試していません。
  • プロンプトありは、2モデルとも満点だった。プロンプトなしは2モデルとも6/7で、1条件1回では、プロンプトで差がついたとは言い切れません。
この検証の範囲:申告書の記載1つで、各条件1回ずつの結果です。会社・人物・金額はすべて当社が作った架空のもので、実在のものとは関係ありません。注記の金額は国税庁の案内(令和8年分)の要旨を写したもので、令和7年分でも同じ結論になる金額にしています。文章にした記載を読ませたもので、画像やPDFは試していません。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。

配偶者控除等申告書の確認用プロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。

次の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書の記載内容から、本人と配偶者それぞれの合計所得金額の見積額を計算し、配偶者控除の対象になるかと控除額を、記入前の確認用に表にまとめてください。次のルールを守ってください。
1. 本人の欄と配偶者の欄を取り違えない。それぞれの所得の内訳を、その人の欄の金額だけで書く。
2. 合計所得金額の見積額は、記載された各所得の金額を足して求め、足し算の式も示す。記載に無い所得は足さない。
3. 配偶者控除の対象になるかは、記載の注記の要件に照らして判定し、控除額は注記の表から選ぶ。
4. 氏名、生年月日、年分、勤務先、提出日は記載のとおりに書く。
5. 記載に無い事柄(基礎控除額の計算、税額、ほかの年分との違い、提出先での扱い)は書かない。

[ここに申告書の記載内容を貼り付け]

使うときのコツ

  • 判定の基準を依頼文の近くに置く。この検証は要件と控除額の表を注記として添え、4条件とも判定を誤りませんでした。年分の要件は国税庁の案内で確かめてから貼ります。
  • 足し算の式を出させる。プロンプトありの2条件は、式つきで合計を示しました。
  • 説明が要らないなら、書かないものを名指しする。プロンプトなしの2条件は給与所得控除に触れ、Haikuは住民税にも触れました。ルール5が効いたかは1回では分かりません。
  • 原本の数字との突き合わせは人が行う。AIが読むのは貼り付けた文章です。

よくある質問

配偶者控除の対象になる配偶者の所得の上限はいくらですか?

国税庁の案内では、控除対象配偶者の年間の合計所得金額は、令和8年分は62万円以下、令和7年分は58万円以下です。給与のみの場合は、給与収入で令和8年分は136万円以下、令和7年分は123万円以下とされています。控除を受ける本人の合計所得金額が1,000万円を超えると配偶者控除は受けられません。

配偶者控除の控除額はいくらですか?

国税庁の案内では、本人の合計所得金額が900万円以下のとき、一般の控除対象配偶者は38万円、老人控除対象配偶者は48万円です。900万円超950万円以下は26万円(老人32万円)、950万円超1,000万円以下は13万円(老人16万円)です。

AIに配偶者控除等申告書の計算をさせると、間違えますか?

当社の検証(架空の申告書の記載、各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haikuとも、本人5,100,000円・配偶者530,000円の合計所得金額、控除対象配偶者に該当するという判定、控除額38万円は4条件で一致しました。一方、プロンプトなしの2モデルは、記載に無い説明(給与所得控除、申告不要の配当、年齢の計算など。Haikuは住民税にも)を書き足しました。1条件1回の結果です。送る前に、見積額と年分の要件を人が確かめてください。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。控除額と控除対象配偶者の要件は国税庁タックスアンサー No.1191「配偶者控除」(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月18日確認)によります。AIの検証は2026年10月18日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

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