保証書の読み取り(保証期間の終了日・対象外条件)
保証書をAIに読ませたときの、保証期間の終了日の計算と対象外条件の落ち・書き足しの実測・プロンプト
保証書の読み取りで見る項目
| 項目 | 見るところ |
|---|---|
| 保証期間の終了日 | お買い上げ日(起算日)から、保証書の数え方の定めのとおりに数える。「1年後の前日まで」なら、終了日は1年後の日の前日になる |
| 似た日付・年数 | お買い上げ日、製造年月、保証期間、補修用部品の保有期間を分ける。保証の起算に製造年月や保有期間を使わない |
| 保証期間内でも有料になる条件 | 業務用、使い方の誤り、消耗品、天災、指定以外の修理や改造、国外での使用。1つ欠けても案内として誤りになる |
| 出張料 | 無料が原則で、離島・山間部だけ有料、のような例外の向きを逆にしない |
| 無効になる条件 | お買い上げ日と販売店名の記入がない、字句を書き換えた。再発行しない |
| 保証書に無いこと | 連絡先、修理料金、法律の説明、今日の日付を使った判断などを、案内に足さない |
この表は、今回の検証に使った保証書の項目をまとめたものです。実在の製品の保証書ではありません。AIは、保証書に書いてあることを整理するだけで、保証が受けられるかどうかを決めるものではありません。実際の製品では、保証書の現物とメーカー・販売店の案内で確かめてください。
AIで保証書を読ませたときの実測
架空の冷蔵庫の保証書(お買い上げ日2025年8月15日、本体1年間・冷却ユニット5年間、有料になる条件6つ)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次の保証書を読み、本体と冷却ユニットの保証期間の終了日を出し、保証期間内でも有料・無効になる条件を、お客様向けの案内にまとめてください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ作らせました(2026年10月18日)。保証書には「お買い上げ日の1年後(5年後)の前日まで」と数え方を書いてあり、製造年月(2025年6月)と補修用部品の保有期間(製造打ち切り後8年)を、似た日付・年数として入れています。
保 証 書(架空) 品名 ノンフロスト冷蔵庫 型番 FR-280K 製造番号 A2506-04417 製造年月 2025年6月 お買い上げ日 2025年8月15日 お客様 (記入なし) 販売店 ミドリ電器 渋谷店(販売店印) 【保証期間】 1. 本体:お買い上げ日から1年間。お買い上げ日の1年後の前日までとします。 2. 冷却ユニット(コンプレッサー):お買い上げ日から5年間。お買い上げ日の5年後の前日までとします。 【無料修理規定】 1. 取扱説明書・本体の注意書きに従った正常な使用状態で、保証期間内に故障した場合は、この保証書をご提示のうえ、無料で修理します。出張修理の出張料も無料です。ただし、離島・山間部へ出張する場合は、保証期間内でも出張料をご負担いただきます。 2. 次の場合は、保証期間内でも有料になります。 (1) 業務用など、家庭用以外で使用した場合の故障 (2) 落下・水没・ぬれ・ねずみやゴキブリの侵入など、使い方の誤りによる故障 (3) 脱臭フィルター・ドアパッキンなど、消耗品の交換 (4) 火災・地震・水害など、天災による故障 (5) 当社指定以外の修理や改造による故障 (6) 日本国外で使用した場合の故障 3. 保証書にお買い上げ日と販売店名の記入がない場合、または字句を書き換えた場合は、無効になります。 4. この保証書は、再発行いたしません。大切に保管してください。 5. 補修用部品の保有期間は、製造打ち切り後8年です。
採点は8項目です。①本体の保証期間の終了日(2026年8月14日) ②冷却ユニットの終了日(2030年8月14日) ③起算日をお買い上げ日にし、製造年月や補修用部品の保有期間を使わない ④保証期間内でも有料になる6条件 ⑤出張料は無料で、離島・山間部だけ有料 ⑥無効になる条件と、再発行しないこと ⑦修理を頼むときに保証書を見せること ⑧保証書に無い事実・数字・助言を書き足していない。見出しと言い換えは、書き足しに数えていません。
| 条件 | 8項目 | 日付・条件の書き方 | ×の内容 |
|---|---|---|---|
| Opus 5.5・プロンプトあり | 7 / 8 | 終了日の計算の根拠(1年後は2026年8月15日で、その前日は8月14日)を書き、お買い上げ日・製造年月・保証期間・補修用部品の保有期間を分けた | ⑤出張料は「離島・山間部へ出張する場合は、保証期間内でも出張料をご負担いただきます。」とだけ書き、通常は無料であることを書かなかった |
| Opus 5.5・ただ頼んだだけ | 7 / 8 | 終了日は表にし、「終了日は8月15日ではなく8月14日です」と補足した。出張料の例外も正しく書いた | ⑧保証書に無い今日の日付を持ち出し、「本日(2026年10月18日)の時点では、本体の保証期間はもう終わっています。無料修理を受けられるのは、冷却ユニット(コンプレッサー)の故障だけです。」と書いた |
| Haiku 4.5・プロンプトあり | 8 / 8 | 「保証期間ではない別の期間」として補修用部品の保有期間を分け、出張料の原則と例外、保証書の提示、再発行しないことまで書いた | なし |
| Haiku 4.5・ただ頼んだだけ | 6 / 8 | 終了日と有料になる6条件は合っていた。出張料の例外も正しく書いた | ⑦修理のときに保証書を見せることを書かなかった。⑧今日の日付を使い「終了しています。本体の故障は有料になります」と書き、「記入しておくと安心です。」「有料修理の見積もりを確認するのが次の一手です。」と、保証書に無い助言を足した |
- 保証期間の終了日の間違いは、4条件とも0件だった。本体は2026年8月14日、冷却ユニットは2030年8月14日で、4条件とも一致しました。保証書に「1年後の前日まで」と数え方を書いてあったことが効いた可能性があり、数え方の定めが無い保証書は試していません。
- 起算日の取り違えは、0件だった。製造年月(2025年6月)を起算にした条件も、補修用部品の保有期間(8年)を保証期間にした条件もありませんでした。プロンプトありの2条件は、補修用部品の保有期間は製造打ち切りの日から数えるため、保証書からは終了日を出せないことまで書きました。
- 保証期間内でも有料になる6条件の落ちは、4条件とも0件だった。業務用、使い方の誤り、消耗品、天災、指定以外の修理や改造、国外での使用が、すべての文面に残りました。
- 保証書に無い今日の日付を使った判断を足したのは、プロンプトなしの2条件だった。保証書にも依頼文にも今日の日付は無く、AIが動いている環境の日付を使って「本体の保証はもう終わっている」と書きました。結論は終了日の計算と矛盾しませんが、今日の日付で保証が切れていると言い切る判断は、保証書には書かれていません。Haikuのプロンプトなしは、さらに助言も足しました。
- 落ちたのは、条件の脇にある「無料」と「見せる」だった。Opusのプロンプトありは、離島・山間部の例外だけを書いて、出張料が無料であることを書きませんでした。Haikuのプロンプトなしは、保証書の提示を書きませんでした。有料になる条件の列挙は落とさず、そこに付く例外や手続きが落ちた形です。
- 言い換えで意味が少し変わった箇所があった。Opusのプロンプトなしは、「家庭用以外で使用」を「家庭以外の場所で使って」、「当社指定以外の修理や改造」を「メーカーが指定していない店で修理した、または改造した」と書きました。条件は抜けていないため、○にしています。
保証書を読ませて案内にまとめるプロンプト(コピーして使えます)
上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。
次の保証書を読み、本体と冷却ユニットの保証期間の終了日を出し、保証期間内でも有料・無効になる条件を、お客様向けの案内にまとめてください。次のルールを守ってください。 1. 保証期間の終了日は、保証書の起算日と日数・年数の数え方の定めのとおりに計算し、計算の根拠(起算日・年数)も書く。 2. 保証期間内でも有料・無効になる条件は、1つも落とさず、保証書の表記のとおりに書く。 3. 保証期間、起算日、製造年月、補修用部品の保有期間のように似た日付・年数は、何の日付・年数かを分けて書く。 4. 保証書に無い事実・数字・連絡先・修理料金・法律の説明は書かない。 [ここに保証書を貼り付け]
使うときのコツ
- 終了日は、計算の根拠も書かせる。起算日と年数が文面に残るので、数え方の間違いを見つけやすくなります。
- 似た日付・年数は、何の日付かを分けるよう頼む。製造年月や補修用部品の保有期間を、保証の起算や期間に使う取り違えを防ぎます。
- 条件に付く例外と手続きを、見比べる。この検証では、出張料が無料であること、保証書を見せることが落ちました。有料になる条件の列挙だけでなく、例外と手続きも保証書と見比べてください。
- 保証書に無い助言や、今日の日付を使った判断を書かないよう頼む。プロンプトなしの2条件が、今日の日付で「保証はもう終わっている」と書きました。必要なら、今日の日付は自分で伝えて判断させます。
- 保証が受けられるかは、保証書の現物とメーカー・販売店で確かめる。AIは、保証書の内容を整理するだけで、保証の可否を決めるものではありません。
よくある質問
保証書をAIに読ませるとき、何に気をつければよいですか?
保証期間の終了日は、保証書の起算日(お買い上げ日)と数え方の定めのとおりに計算させ、計算の根拠も書かせます。製造年月や補修用部品の保有期間のような似た日付・年数は分けて書かせ、保証書に無い助言や連絡先は足させません。
AIに保証書を読ませると、保証期間の終了日や対象外条件を間違えますか?
当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、保証期間の終了日の計算と、保証期間内でも有料になる6条件の落ちは4条件とも0件でした。差が出たのは、出張料が無料であることの書き落とし(Opus・プロンプトあり)、修理時に保証書を見せることの書き落とし(Haiku・ただ頼んだ)、保証書に無い今日の日付を使った判断と助言の書き足し(プロンプトなしの2条件)でした。保証書は文章で渡しており、写真やPDFは試していません。
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月18日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。
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