書き方と実測

取扱説明書の要約とFAQ化(安全上の注意・数値条件)

取扱説明書をAIで要約しFAQにしたときの、安全上の注意と数値条件の落ち・書き足しの実測・プロンプト

結論(先に)取扱説明書の要約・FAQ化は、安全上の注意と、数字の条件(容量・時間・距離・期間)を、落とさず、取り違えずに写せるかが要です。取扱説明書(架空の電気圧力鍋)をAIに要約させFAQにした当社の検証(各条件1回)では、数字の条件の落ちと、似た数字の取り違えは、4条件とも0件でした。説明書に無い質問と助言を足したのは、プロンプトなしのHaikuだけでした。

取扱説明書の要約・FAQ化で見る項目

項目見るところ
数字の条件容量・水量・時間・距離・期間など。単位ごと、表記のまま残す
「してはいけない」注意FAQの答えに入れ忘れやすい。理由(空だきになるおそれ、など)も残す
似た数字保温12時間とパッキン12か月、パッキン12か月と保証1年のように、似た数字は何の数字かを分ける
手順の順序「ピンが下がったことを確認してから開ける」のように、順序の条件を落とさない
説明書に無いこと故障の対処、連絡先、調理例などを、質問に足して答えを作らない

この表は、今回の検証に使った取扱説明書の項目をまとめたものです。実在の製品の取扱説明書ではありません。AIは、説明書に書いてあることを要約・FAQの形に整えるだけで、製品の安全を保証するものではありません。実際の製品を使うときは、説明書の現物で確かめてください。

AIで取扱説明書を要約・FAQ化したときの実測

架空の電気圧力鍋の取扱説明書(安全上のご注意7項目)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次の取扱説明書を要約し、よくある質問と答え(FAQ)にしてください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ作らせました(2026年10月13日)。説明書には、落ちやすい数字として、容量3.0L・目盛りの1/2・200mL、約20分、100V・15A、12時間、10cm・30cm、12か月・1年を入れています。

電気圧力鍋 PC-30 取扱説明書(架空・抜粋)

【安全上のご注意】
1. 調理量
 内鍋の「MAX」線(3.0L)を超えて入れないでください。豆類・乾物・米など、ふくらむ食材は、内鍋の目盛りの1/2までにしてください。
 水や煮汁は、200mL以上入れてください。200mL未満で加圧すると、空だきになるおそれがあります。
2. ふたを開けるとき
 圧力表示ピンが下がったことを確認してから、ふたを開けてください。加圧が終わってから、自然に圧力が下がるまで、約20分かかります。急いで冷ますために、本体に水をかけないでください。
3. 加圧前に入れてはいけない食材
 カレールウ・シチューのルウ・片栗粉など、とろみのつくものは、加圧前に入れないでください。排気口がつまるおそれがあります。加圧が終わってから、ふたを開けて加えてください。
4. 電源
 交流100V、定格15A以上の専用のコンセントを使い、他の器具とタコ足配線にしないでください。
5. 保温
 保温は最大12時間までです。12時間を過ぎたら、いったん電源を切ってください。
6. 設置
 壁や家具から10cm以上、上方は30cm以上あけてください。蒸気が出る排気口に、手や顔を近づけないでください。
7. お手入れ・保証
 ふたのパッキン(ゴム)は、12か月ごとに新しいものに交換してください。保証期間は、お買い上げの日から1年間です。

採点は8項目です。①調理量の3つの数字(MAX線3.0L・ふくらむ食材は1/2・水200mL以上) ②ふたを開ける条件(圧力表示ピン)と約20分、本体に水をかけない ③加圧前に入れない食材(ルウ・片栗粉)と、加圧後に加えること ④電源(交流100V・15A以上・専用・タコ足配線にしない) ⑤保温の上限12時間 ⑥設置の10cm・30cmと排気口の注意 ⑦パッキン12か月ごとと保証1年を取り違えない ⑧説明書に無い事実・数字・助言を書き足していない。Q&Aの見出しと言い換えは、書き足しに数えていません。

条件8項目数字・条件の書き方×の内容
Opus 5.5・プロンプトあり8 / 813問のFAQと7項目の要約。末尾に「似た数字の区別」の節を設け、12時間・12か月・1年間・約20分・10cm・30cmが何の数字かを分けたなし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ8 / 810問のFAQ。Q9のパッキン12か月とQ10の保証1年を別の問いに分けたなし
Haiku 4.5・プロンプトあり8 / 89問のFAQ。「Q8の『12か月』はパッキンの交換周期、Q9の『1年』は保証期間」と補足したなし
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ7 / 810問のFAQ。数字と条件はすべて合っていた説明書に無い質問「Q10. 保証期間中に故障したら、どこに連絡すればよいですか。」を足し、保証書の確認を勧める助言を付けた
  • 数字の条件の落ちは、4条件とも0件だった。3.0L・1/2・200mL・約20分・100V・15A・12時間・10cm・30cm・12か月・1年が、すべての文面に残っていました。
  • 12か月と1年の取り違えは、0件だった。Opusのプロンプトありは、「似た数字の区別」の節を設けて、保温の12時間とパッキンの12か月、保証の1年間を分けました。Haikuのプロンプトありも、補足で分けました。プロンプトなしの2条件も、別の問いに分けて、取り違えませんでした。
  • 説明書に無い質問と助言を足したのは、1条件だった。Haiku・ただ頼んだ条件が、故障時の連絡先を問う質問を足し、「この抜粋には、連絡先や修理の手順が書かれていません。」と答えたうえで、「全文の取扱説明書か保証書で確認してください。」と勧めました。連絡先そのものを作ってはいませんが、説明書に無い質問と助言です。
  • Opusのプロンプトありは、問いの立て方に言い過ぎの余地があった。「Q5. 加圧が終わってから、ふたを開けられるまで、どれくらいかかりますか。」という問いです。説明書の約20分は「自然に圧力が下がるまで」の時間で、ふたを開けてよい条件は、圧力表示ピンが下がることです。この問いだと、20分たてば開けてよいと読める余地があります。同じ文面のQ4には、ピンの条件を正しく書いていたため、×にはしていません。
  • 4条件とも、安全上のご注意の7項目をすべて残した。プロンプトなしのOpus・Haikuも、「してはいけない」注意の理由(空だきになるおそれ、排気口がつまるおそれ)まで写しました。
この検証の範囲:取扱説明書(架空の電気圧力鍋・抜粋)1つを文章で渡し、各条件1回ずつ要約・FAQ化させた結果です。製品名・数値は当社が作った架空のもので、実在の製品の取扱説明書ではありません。PDFや画像の説明書、図表の多い説明書は試していません。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。

取扱説明書を要約・FAQ化するプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。

次の取扱説明書を要約し、よくある質問と答え(FAQ)にしてください。次のルールを守ってください。
1. 数字・単位・条件は、説明書の表記のとおりに一字違わず書く。
2. 安全上のご注意は1つも落とさず、数字の条件を省略しない。
3. 12か月と1年のように似た数字は、何の数字かを分けて書く。
4. 説明書に無い事実・数字・調理例・故障の対処は書かない。

[ここに取扱説明書を貼り付け]

使うときのコツ

  • 数字の条件は、省略しないよう頼む。この検証では、プロンプトなしでも数字の落ちはありませんでしたが、項目数の多い説明書では、落ちる可能性があります。
  • 似た数字は、何の数字かを分けるよう頼む。12時間・12か月・1年のような数字の区別が、文面に残ります。
  • 説明書に無い事実・故障の対処を書かないよう頼む。プロンプトなしのHaikuだけが、故障時の連絡先を問う質問を足しました。
  • FAQの問いの立て方を、説明書の条件と見比べる。約20分と、ふたを開ける条件(ピンが下がること)を、1つの問いに混ぜると、言い過ぎになる余地があります。
  • 安全上の注意は、説明書の現物と見比べる。AIは、説明書の内容を整えるだけで、製品の安全を保証するものではありません。

よくある質問

取扱説明書をFAQにするとき、何に気をつければよいですか?

容量・時間・距離・期間などの数字の条件を省略せず、似た数字は何の数字かを分けて書きます。「してはいけない」注意は、理由も残します。説明書に無い質問や、故障の対処は足しません。

AIに取扱説明書を要約・FAQ化させると、安全上の注意や数字を落としますか?

当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、安全上のご注意7項目の数字の条件の落ちと、似た数字の取り違えは4条件とも0件でした。プロンプトなしのHaikuだけが、説明書に無い質問と助言を足しました。取扱説明書は文章で渡しており、PDFや画像は試していません。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月13日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

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