書き方と実測

賞与明細の読み取り(支給・控除・差引支給額の検算)

賞与明細をAIで表にまとめて検算したときの項目の取り違えと書き足しの実測・プロンプト

結論(先に)賞与明細は、賞与の支給額と控除、差引支給額を記した書類です。架空の賞与明細(支給額合計600,000円、差引支給額464,100円)を表にまとめさせ、検算させた当社の検証(各条件1回)では、4条件とも、支給・控除・差引支給額の金額と、控除合計・差引支給額の検算が正しく、基本給の月額や課税対象額を賞与や控除と取り違えた条件はありませんでした。差は書き足しで、ただ頼んだだけの2条件は、依頼に無いものを付けました(Opus 5.5は小計の追加と料率表との照合の提案、Haiku 4.5は課税対象額への疑いと作成元への確認の助言)。プロンプトありの2条件は付けませんでした。

賞与明細で確かめたい4つの点

賞与明細は、給与明細と同じ項目が並びますが、基本給の月額や課税対象額のように、金額の近い別の数字が混ざります。取り違えや書き足しが起きやすい4つの点を、今回の架空の明細に当てて整理します。実際の明細は、会社ごとに項目も並びも違います。

確かめたい点見るところ今回の架空の明細
支給基本賞与・業績賞与と、支給額合計基本賞与480,000円(基本給 月額320,000円×1.5か月)、業績賞与120,000円、支給額合計600,000円
控除各項目と控除合計が合っているか健康保険料29,400円、厚生年金保険料54,900円、雇用保険料3,600円、源泉所得税48,000円、控除合計135,900円
別の数字との取り違え基本給の月額・課税対象額を、賞与や控除と取り違えていないか基本給の月額320,000円、課税対象額512,100円
差引支給額の検算支給額合計−控除合計が差引支給額と合うか600,000−135,900=464,100円

人が検算するときは、足し算・割合・差し引きの順に確かめます。今回の架空の明細の数字で並べます。

順番確かめること今回の計算結果
1 足し算(支給)基本賞与と業績賞与の合計が支給額合計と合うか480,000+120,000600,000円
2 割合(基本賞与)基本給の月額に支給月数を掛けて基本賞与と合うか320,000×1.5480,000円
3 足し算(控除)控除の各項目の合計が控除合計と合うか29,400+54,900+3,600+48,000135,900円
4 引き算支給額合計から控除合計を引いて差引支給額と合うか600,000−135,900464,100円

基本給の月額320,000円や課税対象額512,100円は、賞与や控除ではありません。足し算に混ぜないよう、先に印を付けてから計算します。

給与明細との違い(賞与特有の項目と社会保険料の扱い)

月々の給与明細は給与明細の読み取りで扱っています。賞与明細は、項目の並びが似ていても、保険料と所得税の計算のもとになる数字が違います。見間違えやすい点を並べます。

比べる点月々の給与明細賞与明細
社会保険料のもとになる額標準報酬月額支給額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額
標準賞与額の上限該当なし健康保険は年度の累計573万円、厚生年金保険は1か月あたり150万円
所得税の求め方月額表に当てはめる前月の給与から社会保険料等を引いた額と扶養親族等の数で「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の率を選び、賞与から社会保険料等を引いた額に掛ける

今回の架空の明細では、健康保険料29,400円は支給額合計600,000円の4.9%、厚生年金保険料54,900円は9.15%にあたります。月々の保険料の額をそのまま当てはめる読み方をすると、検算が合わなくなります。取り違えを防ぐには、依頼文に「賞与の保険料は標準賞与額から出る」と一言添えます。保険料率や上限額は年度や加入先で変わるため、実際の明細では日本年金機構と国税庁の最新の案内で確かめてください。

AIで賞与明細を表にまとめて検算したときの実測

下の架空の賞与明細(総務部の高橋さんの冬季賞与)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「支給・控除・差引支給額を表にまとめ、控除合計と差引支給額が合っているか確かめてください」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ処理させました(2026年10月12日)。明細の金額はすべて合っています。実際の画像ではなく、書かれた内容を文字にしたものを渡しているため、画像の読み取り精度の検証ではありません。給与明細の画像で行った検証は、給与明細の記事にあります。

賞与明細書(架空) 2026年冬季賞与 支給日 12月10日
氏名:高橋 部署:総務部

【支給】
基本賞与 480,000円(基本給 月額320,000円 × 1.5か月)
業績賞与 120,000円
支給額合計 600,000円

【控除】
健康保険料 29,400円
厚生年金保険料 54,900円
雇用保険料 3,600円
源泉所得税 48,000円
控除合計 135,900円

課税対象額(支給額合計から社会保険料を引いた額) 512,100円
差引支給額 464,100円

採点は7項目です。①支給の3つの金額(480,000・120,000・600,000円) ②基本給の月額320,000円を賞与の額として書かない ③控除4項目の金額 ④控除合計135,900円と、4項目の合計との一致 ⑤課税対象額512,100円を差引支給額や控除と取り違えない ⑥差引支給額464,100円と、検算(600,000−135,900)が合っているという判断 ⑦明細に無い事項(明細に無い項目・料率の計算・妥当性の評価・助言)を足さない。表の見出しや、検算の式は、書き足しに数えていません。

条件7項目表と検算の内容明細に無い書き足し
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 7支給・控除・差引支給額とも原文のとおり。基本給の月額と課税対象額は、賞与・控除とは別の表に分けた。2つの検算とも「合っています」と判断なし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ6 / 7(⑦×)支給・控除・差引支給額とも原文のとおり。基本賞与、支給額合計、控除合計、課税対象額、差引支給額の5つを検算し、すべて「一致」と判断あり。明細に無い社会保険料の小計87,900円を控除の表に足し、「次は、本物の料率表(その年度の健康保険料率と、賞与にかかる源泉所得税の算出率の表)と照らし合わせて、各控除額そのものが妥当か確かめることができます」という提案を付けた
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 7支給・控除・差引支給額とも原文のとおり。基本給の月額と課税対象額は、「参考(別項目)」として表の末尾に分けた。2つの検算とも「一致」と判断なし
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ6 / 7(⑦×)支給・控除・差引支給額とも原文のとおり。基本賞与、支給額合計、控除合計、差引支給額の4つを検算し、すべて「合っています」と判断あり。「課税対象額の表記に注意が必要です」として、健康保険料と厚生年金保険料だけを引くと515,700円になる、含めていないなら課税対象額が誤っている、と書き、「明細の作成元で確認するとよいです」と助言した
  • 金額の読み取りと検算は、4条件とも正しかった。支給3つ・控除4つ・差引支給額の金額と、控除合計・差引支給額の検算は、4条件とも原文と合っていました。基本給の月額や課税対象額を、賞与や差引支給額と取り違えた条件もありませんでした。
  • 差は、依頼に無い追加と助言に出た。Opus 5.5は、明細に無い小計の追加と、料率表との照合の提案を付けました。Haiku 4.5は、課税対象額への疑い(明細の「社会保険料」に雇用保険料が入るかを問うもの)と、作成元への確認の助言を付けました。Haiku 4.5が示した515,700円の計算そのものは正しいものの、明細は512,100円で一致しているため、必要のない疑いです。
  • プロンプトありの2条件は、基本給の月額と課税対象額を賞与・控除と分けて書いた。プロンプトに「別のものとして扱う」と書いたところ、Opus 5.5は別の表に、Haiku 4.5は同じ表の末尾に「参考(別項目)」の行として書きました。
  • 各1回の比較なので、プロンプトの効果とまでは言えません。明細は1枚で金額もすべて合っていました。金額に食い違いがある明細や、画像の明細で同じ結果になるとは限りません。
この検証の範囲:1つの架空の書類で、各条件1回ずつの結果です。書類と正解は当社が作ったものです。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。控除額(保険料・源泉所得税)が正しいかは、AIでも当社でも確かめていません。賞与の控除は、実際の料率や税額表で決まるため、会社の給与担当や専門家に確かめてください。

賞与明細を表にまとめて検算するプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです。

次の賞与明細から、支給・控除・差引支給額を表にまとめ、控除合計と差引支給額が合っているか確かめてください。

ルール:
- 明細に書いてある金額だけを、原文のとおりに書く
- 項目を取り違えない(基本給の月額・課税対象額は、賞与・控除・差引支給額とは別のものとして扱う)
- 確かめは、支給額合計−控除合計と、控除の各項目の合計だけを行い、明細に無い評価・計算・助言は足さない

[ここに賞与明細を貼り付け]

使うときのコツ

  • 基本給の月額や課税対象額は、別の数字として扱わせる。賞与の算定の元や、税の計算の基礎の数字は、支給・控除・差引支給額と近い金額で並びます。今回は、別のものとして扱うよう書いておくと、2条件とも賞与・控除と分けて書きました。
  • 検算は「合計と引き算」だけに絞る。今回は頼んでいなくても、ただ頼んだだけのOpus 5.5が料率表との照合を提案しました。料率や税額の確認は、表を確かめてから別の手順で行います。
  • 食い違いがあったときは、AIの指摘を、明細の原本で確かめる。AIの疑いは、計算としては正しくても、明細の項目の定義と合わないことがあります。原本と作成元で確かめます。

よくある質問

賞与明細では何を確かめればよいですか?

支給額(基本賞与・業績賞与など)の合計、控除の各項目と控除合計、差引支給額が、足し算と引き算で合っているかを確かめます。基本給の月額や課税対象額のように、賞与・控除とは別の数字を取り違えていないかも見ます。

AIに賞与明細を表にまとめさせて検算させると、間違えますか?

当社の検証(各条件1回、架空の賞与明細)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、支給・控除・差引支給額の金額と検算は正しく、基本給の月額や課税対象額を取り違えた条件もありませんでした。ただ頼んだだけの2条件は、依頼に無いものを付けました(Opus 5.5は小計の追加と料率表との照合の提案、Haiku 4.5は課税対象額への疑いと作成元への確認の助言)。プロンプトありの2条件は付けませんでした。実際の明細の画像で同じ結果になるとは限りません。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月12日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

賞与明細・給与明細の読み取りと検算をAIで行う仕組みづくりのご相談

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