医療費のお知らせの読み取り(受診者・医療機関・金額)
医療費のお知らせをAIで読み取ったときの受診者・医療機関名・金額の取り違えの実測・プロンプト
医療費のお知らせで見る項目
| 項目 | 見るところ |
|---|---|
| 受診者 | 被保険者と、ほかの人の分が同じ通知に並ぶことがある。行ごとに誰の分かを見る |
| 診療年月 | 診療を受けた月。同じ医療機関が別の月に何度も出る |
| 医療機関名と区分 | 病院・診療所・歯科・薬局(調剤)など。同じ名前の医療機関が、別の受診者の行にも出ることがある |
| 医療費の総額 | 保険が使える診療の費用の全体(10割)。この通知では、窓口で支払った額ではない |
| 窓口負担額 | 窓口で支払った額。この通知では、入院の1行だけが総額の3割より少ない(注記に限度額適用認定証とある) |
| 合計と注記 | 受診者別と全体の合計。診療月の範囲や、載っていない費用が注記にある |
この表は、今回の検証に使った通知の項目をまとめたもので、医療費控除の対象になるか、いくらになるかを判断するものではありません。お手元の通知の内容は、通知と発行した健康保険組合などの説明で確かめてください。
AIで医療費のお知らせを読み取ったときの実測
架空の通知(被保険者の鈴木 一郎と、鈴木 太郎の2人、9行、医療機関5か所)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次の医療費のお知らせから、受診者ごとに、診療年月、医療機関名、医療費の総額、窓口負担額を一覧にし、合計も出してください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ一覧にさせました(2026年10月13日)。通知には、取り違えやすい点として、2人の両方に出る「みどり薬局」と「さくら歯科医院」、名前の似た「さくら歯科医院」と「さくら総合病院」、総額の3割にならない入院の窓口負担額(総額312,000円に対して80,550円)、総額と窓口負担額の2つの金額の列を入れています。通知は画像ではなく、文章で渡しました。
医療費のお知らせ(架空) さくら健康保険組合 令和8年2月10日 発行 被保険者:鈴木 一郎 様 対象:令和7年1月診療分から令和7年12月診療分まで(このうち、診療があった月の分だけを載せています) 受診者 診療年月 医療機関名 区分 日数 医療費の総額 窓口負担額 鈴木 一郎 令和7年3月 すずき内科クリニック 医科外来 2日 9,800円 2,940円 鈴木 一郎 令和7年3月 みどり薬局 調剤 1日 6,200円 1,860円 鈴木 一郎 令和7年6月 さくら歯科医院 歯科 3日 18,400円 5,520円 鈴木 一郎 令和7年9月 さくら総合病院 医科入院 5日 312,000円 80,550円 鈴木 一郎 令和7年9月 みどり薬局 調剤 1日 4,500円 1,350円 鈴木 一郎 令和7年11月 すずき内科クリニック 医科外来 1日 5,100円 1,530円 鈴木 太郎 令和7年5月 ひかり耳鼻咽喉科 医科外来 2日 7,300円 2,190円 鈴木 太郎 令和7年5月 みどり薬局 調剤 1日 3,200円 960円 鈴木 太郎 令和7年11月 さくら歯科医院 歯科 1日 8,600円 2,580円 受診者別の合計 鈴木 一郎 医療費の総額 356,000円 窓口負担額 93,750円 鈴木 太郎 医療費の総額 19,100円 窓口負担額 5,730円 全体の合計 医療費の総額 375,100円 窓口負担額 99,480円 ※「医療費の総額」は、保険が使える診療の費用の全体(10割)です。「窓口負担額」は、医療機関などの窓口で支払った額です。 ※さくら総合病院の入院は、限度額適用認定証を出したため、窓口負担額は医療費の総額の3割より少なくなっています。 ※令和7年12月診療分は、請求が届いた分だけを載せています。 ※保険が使えない費用(差額ベッド代、市販薬など)と、通院の交通費は載っていません。 ※確定申告の医療費控除では、この通知を明細書の代わりに使えます。 お問い合わせ:さくら健康保険組合 給付課
採点は8項目です。①受診者ごとの行の振り分けが通知のとおり(鈴木 一郎6行、鈴木 太郎3行) ②診療年月が9行とも通知のとおり ③医療機関名が9行とも通知のとおり ④医療費の総額と窓口負担額が9行とも通知のとおり(2つの列を入れ替えていない) ⑤入院の窓口負担額が80,550円(総額の3割93,600円に直していない) ⑥合計が通知のとおり ⑦区分・日数を書いた場合は通知のとおり ⑧通知に無い事実・医療費控除の判断などの助言・金額の評価を書き足していない。通知の数字だけから出した合計や差の計算は、書き足しに数えていません。
| 条件 | 8項目 | 受診者・医療機関・金額の書き方 | ×の内容 |
|---|---|---|---|
| Opus 5.5・プロンプトあり | 8 / 8 | 受診者ごとの表に9行を分け、金額は通知のとおり。合計は「通知の記載」と添えて写した | なし |
| Opus 5.5・ただ頼んだだけ | 7 / 8 | 受診者ごとの表に9行を分け、区分(医科外来・調剤など)も付けた。小計と全体の合計も通知と同じ | 「医療費控除に使う場合は、これらを領収書をもとに別に足す必要があります。」「医療費控除の計算では、この戻ってきた額も差し引きます。」と、通知に無い医療費控除と高額療養費の説明を書いた |
| Haiku 4.5・プロンプトあり | 8 / 8 | 受診者ごとの表に9行を分け、合計は「通知の記載」と添えた。行を足し直した結果も添えた | なし |
| Haiku 4.5・ただ頼んだだけ | 8 / 8 | 受診者ごとの表に9行を分け、小計と全体の合計を付けた。注意点は、通知の注記(限度額適用認定証、12月診療分)を言い直しただけ | なし |
- 受診者・診療年月・医療機関名の取り違えは、4条件とも0件だった。鈴木 一郎6行・鈴木 太郎3行の振り分けが通知のとおりで、「みどり薬局」は鈴木 一郎の3月・9月と鈴木 太郎の5月、「さくら歯科医院」は鈴木 一郎の6月と鈴木 太郎の11月に、別の行として書かれました。
- 総額と窓口負担額の入れ替えは、0件だった。9行とも、2つの列が通知のとおりでした。入院の窓口負担額は、4条件とも80,550円でした。Opus・ただ頼んだ条件は、注意書きの中で「3割(93,600円)」を書きましたが、窓口負担額としてではなく、通知の注記(3割より少ない)の説明に使っただけです。
- 合計の誤りは、0件だった。受診者別と全体の合計(356,000円・19,100円・375,100円、93,750円・5,730円・99,480円)が、通知のとおりに書かれました。3条件は、行を足し直した結果が通知と一致したことも添えました。これは、通知の数字だけから出した計算として、書き足しに数えていません。
- 通知に無い説明を書き足したのは、1条件だった。Opus・ただ頼んだ条件が、「医療費控除に使う場合は、これらを領収書をもとに別に足す必要があります。」と、高額療養費で戻った額を引くという説明を足しました。通知にあるのは、「確定申告の医療費控除では、この通知を明細書の代わりに使えます」という注記だけです。ほかの3条件は、控除の説明を足しませんでした(Haiku・ただ頼んだ条件は、通知の注記を言い直しただけ)。
- 区分と日数を書いたのは、1条件だった。Opus・ただ頼んだ条件だけが区分(医科外来・調剤・歯科・医科入院)を付け、通知のとおりでした。日数は4条件とも書きませんでした。依頼文には日数を含めていません。
医療費のお知らせを読み取るプロンプト(コピーして使えます)
上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。
次の医療費のお知らせから、受診者ごとに、診療年月、医療機関名、医療費の総額、窓口負担額を一覧にし、合計も出してください。次のルールを守ってください。 1. 数字・日付・名称は、通知の表記のとおりに一字違わず書く。受診者ごとに分け、同じ名前の医療機関でも受診者が違えば別の行にする。 2. 「医療費の総額」と「窓口負担額」は別の列にし、通知のとおりに書く。窓口負担額を総額から自分で計算し直さない。 3. 合計は通知に書いてあるとおりに書く。自分で足した場合は、計算式を添える。 4. 通知に無い事実・医療費控除などの助言・金額が妥当かどうかの評価は書かない。 [ここに医療費のお知らせを貼り付け]
使うときのコツ
- 受診者ごとに分け、同じ名前の医療機関でも別の行にするよう頼む。この検証の通知は2人分で、取り違えはどの条件にもありませんでした。3人以上の通知は試していません。
- 「医療費の総額」と「窓口負担額」を別の列にし、計算し直さないよう頼む。入院のように、総額の3割にならない行を、自分で直させないための指示です。
- 合計は通知のとおりに書かせ、自分で足したときは式を添えさせる。通知の合計と、足し直した合計が分かれて残ります。
- 医療費控除などの助言を書かないよう頼む。この検証では、助言を書いたのはプロンプトなしの1条件だけでした。
- 医療費控除の対象や金額は、税務署や税理士の説明で確かめる。AIは、通知の内容を写して並べるだけで、控除の可否を判断するものではありません。
よくある質問
医療費のお知らせでは、どの項目を見ればよいですか?
受診者、診療年月、医療機関名と区分、医療費の総額、窓口負担額、受診者別と全体の合計、注記を見ます。医療費の総額は保険が使える診療の費用の全体(10割)で、窓口負担額は窓口で支払った額です。この通知では、入院の1行が総額の3割より少なくなっていました。理由は注記で確かめてください。
AIに医療費のお知らせを読ませると、受診者や金額を取り違えますか?
当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、受診者・診療年月・医療機関名・金額の取り違え、総額と窓口負担額の入れ替え、入院の窓口負担額の3割への直しは4条件とも0件でした。Opusのプロンプトなしの1条件は、通知に無い医療費控除と高額療養費の説明を書き足しました。通知は文章で渡しており、画像やPDFは試していません。健康診断結果通知書を同じ条件で読ませた結果は健康診断結果通知書の記事にあります。
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