書き方と実測

住民税の決定通知書の読み取り(課税標準額・税額・納期限)

住民税の決定通知書をAIで読み取ったときの課税標準額・税額・納期限の取り違えの実測・プロンプト

結論(先に)住民税の決定通知書は、課税標準額を所得や所得控除の合計と取り違えず、納期限と各期の額を通知書のとおりに写すのが要です。決定通知書(架空)をAIに読ませて一覧にさせた当社の検証(各条件1回)では、課税標準額の取り違え、税額の区分の取り違え、納期限の月末への書き戻し、各期の額の割り直しは、4条件とも0件でした。差が出たのは、課税年度と所得の年の書き落としと、プロンプトなしの2条件が書いた「数字は合っている」という評価(Haikuは曜日も足した)です。

住民税の決定通知書で見る項目

項目見るところ
課税年度と所得の年令和8年度の住民税は、令和7年中の所得をもとに決まる
所得控除額の内訳社会保険料・生命保険料・配偶者・扶養・基礎などの控除の合計。所得から引く額
課税標準額所得から所得控除の合計を引いた額。所得(給与所得)や所得控除の合計とは別の数字
税額市民税と県民税は、所得割額(税率)から調整控除を引き、均等割額を足す。森林環境税は別に1,000円。年税額はこの3つの合計
納期限と各期の額普通徴収では年4回。通知書の注記で、納期限の日付の変更と端数の調整を確かめる

個人の市町村民税を普通徴収で納める納期は、6月、8月、10月、1月中で、その市町村の条例で定めるとされています(地方税法第320条)。この表は、今回の検証に使った通知書の項目をまとめたもので、税額が正しいかどうかを判断するものではありません。お手元の通知書の内容は、通知書と発行した市区町村の説明で確かめてください。

AIで住民税の決定通知書を読み取ったときの実測

架空の通知書(給与収入520万円の会社員、所得控除6項目、納期限4つ)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次の住民税の決定通知書から、課税標準額、税額、納期限と各期の納付額を一覧にしてください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ一覧にさせました(2026年10月13日)。通知書には、取り違えやすい数字として、課税標準額と似た金額(給与所得3,720,000円、所得控除の合計1,965,000円)、市民税・県民税・森林環境税の3つの税額、土日にずれた納期限(第3期は10月31日でなく11月2日、第4期は1月31日でなく令和9年2月1日)、4等分にならない各期の額(第1期だけ43,400円)を入れています。通知書は画像ではなく、文章で渡しました。

令和8年度 市民税・県民税 税額決定・納税通知書(架空)

さくら市 令和8年6月1日 発行
納税義務者:鈴木 一郎 様
この通知書は、令和7年1月1日から12月31日までの所得をもとに、令和8年度の市民税・県民税(森林環境税を含む)を決定したものです。納め方は普通徴収(納付書または口座振替)です。

【所得の内訳】
給与収入金額     5,200,000円
給与所得控除後の金額 3,720,000円(給与所得)

【所得控除額の内訳】
社会保険料控除    780,000円
生命保険料控除     70,000円
地震保険料控除     25,000円
配偶者控除      330,000円(鈴木 花子)
扶養控除       330,000円(鈴木 太郎・17歳)
基礎控除       430,000円
所得控除額の合計  1,965,000円

【課税標準額】
給与所得3,720,000円から所得控除額の合計1,965,000円を引いた、1,755,000円(千円未満切り捨て)

【税額の計算】
           市民税   県民税
所得割額(税率)   105,300円(6%) 70,200円(4%)
調整控除額       4,500円    3,000円
均等割額        3,000円    1,000円
税額         103,800円   68,200円
森林環境税(国税。均等割と同じ時期に納める) 1,000円
年税額(市民税+県民税+森林環境税)    173,000円

【納期限と納付額】
第1期 令和8年6月30日  43,400円
第2期 令和8年8月31日  43,200円
第3期 令和8年11月2日  43,200円(10月31日が土曜日のため)
第4期 令和9年2月1日   43,200円(1月31日が日曜日のため)
※各期の額は年税額を4つに分け、100円未満の端数を第1期に加えています。
※納期限を過ぎると、延滞金がかかることがあります。

お問い合わせ:さくら市役所 税務課 市民税係

採点は8項目です。①課税標準額が1,755,000円(所得や所得控除の合計と取り違えていない) ②所得控除を書いた場合、合計と内訳の金額が通知書のとおり ③市民税103,800円・県民税68,200円が通知書のとおり ④森林環境税1,000円と年税額173,000円が通知書のとおり ⑤納期限4つが通知書のとおり(第3期は11月2日、第4期は令和9年2月1日) ⑥各期の納付額が通知書のとおり(第1期43,400円、第2〜4期43,200円) ⑦課税年度(令和8年度)と所得の年(令和7年中)、納め方(普通徴収)を書いている ⑧通知書に無い事実・節税などの助言・税額の評価を書き足していない。通知書の数字だけから出した計算は、書き足しに数えていません。

条件8項目課税標準額・納期限の書き方×の内容
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 8課税標準額1,755,000円に「給与所得3,720,000円 − 所得控除額の合計1,965,000円」の式を添え、納期限4つと各期の額を、注記つきで1期ずつ書いた課税年度(令和8年度)と所得の年(令和7年中)を書かなかった
Opus 5.5・ただ頼んだだけ6 / 8同じ数字を表にし、第3期と第4期は「本来の期日(10月31日と1月31日)ではなく、ずらした後の11月2日と2月1日が納期限」と書いた所得の年(令和7年中)を書かなかった。「通知書の数字を計算し直したところ、どれも合っていました。」「控除の合計(1,965,000円)と課税標準額(1,755,000円)は正しい値です。」と、通知書の数字を評価した
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 8同じ数字を式つきで書き、年税額173,000円の4等分(43,250円)から第1期43,400円になる経過を通知書の注記どおりに説明した所得の年(令和7年中)と納め方(普通徴収)を書かなかった
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ6 / 8同じ数字を表にした。第1期が200円多い理由も通知書の注記どおりに書いた所得の年と納め方を書かなかった。「数字の上で整合していました。」と通知書の数字を評価し、納期限に「(火)」「(月)」と曜日を足した(通知書にあるのは、第3期・第4期の注記の「土曜日」「日曜日」だけ)
  • 課税標準額の取り違えは、4条件とも0件だった。1,755,000円が、給与所得3,720,000円や所得控除の合計1,965,000円と分けて書かれました。
  • 市民税・県民税・森林環境税の区分と、年税額173,000円の取り違えは、0件だった。年税額を市民税と県民税だけの172,000円にした文面もありません。
  • 納期限の月末への書き戻しと、各期の額の割り直しは、0件だった。第3期は11月2日、第4期は令和9年2月1日で、各期の額は第1期43,400円・第2〜4期43,200円でした。4等分の43,250円を各期の額にした文面もありません。43,250円は、端数の調整の説明の中で、通知書の注記どおりに使われました。
  • 課税年度と所得の年は、4条件とも一部が書かれなかった。所得の年(令和7年中)を書いた文面はありません。「令和8年度」はOpusのプロンプトありだけが、「普通徴収」はOpusの2条件だけが書きました。依頼文が求めていないため、これはAIの差ではなく、正解表の作り方から出た結果です。求める依頼に変えた場合の結果は、試していません。
  • プロンプトなしの2条件は、通知書の数字を評価した。Opusは「通知書の数字を計算し直したところ、どれも合っていました。」、Haikuは「数字の上で整合していました。」と書きました。通知書に無い評価として、書き足しに数えています。プロンプトありの2条件は、検算の式を並べただけで、評価は書きませんでした。
  • 通知書に無い曜日を足したのは、1条件だった。Haiku・ただ頼んだ条件が、「令和8年6月30日(火)」のように、4つの納期限に曜日を足しました。曜日は暦のとおりでしたが、通知書にあるのは、第3期・第4期の注記の「土曜日」「日曜日」だけです。
この検証の範囲:住民税の決定通知書(架空)1枚を文章で渡し、各条件1回ずつ読み取らせた結果です。人物・金額・自治体は当社が作った架空のもので、税額の計算が制度どおりかどうかは検証していません。画像やPDFの通知書、特別徴収の通知書は試していません。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。

住民税の決定通知書を読み取るプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。

次の住民税の決定通知書から、課税標準額、税額、納期限と各期の納付額を一覧にしてください。次のルールを守ってください。
1. 数字・日付は、通知書の表記のとおりに一字違わず書く。課税標準額を、所得や所得控除の合計と取り違えない。
2. 市民税・県民税・森林環境税の税額と年税額は、通知書の区分のとおりに書く。
3. 納期限と各期の納付額は、通知書のとおり1期ずつ書く。日付の変更や端数の調整は通知書の注記のとおりにし、自分で割り直さない。
4. 通知書に無い事実・節税などの助言・税額が妥当かどうかの評価は書かない。通知書の数字から出した計算は、計算式を添える。

[ここに住民税の決定通知書を貼り付け]

使うときのコツ

  • 課税標準額を、所得や所得控除の合計と取り違えないよう頼む。この検証では、取り違えはどの条件にもありませんでしたが、似た金額が並ぶ通知書ほど、指示が効く可能性があります。
  • 納期限と各期の額は、通知書の注記のとおりに書くよう頼む。土日で日付がずれる、端数が第1期に寄る、といった注記を、自分で割り直さないための指示です。
  • 節税などの助言や、税額の評価を書かないよう頼む。この検証では、助言を書いた条件はありませんでした。
  • 課税年度や所得の年も知りたいときは、依頼文に書く。この検証の依頼は、求めておらず、所得の年は4条件とも書かれませんでした。
  • 税額の正否は、通知書の現物と市区町村の説明で確かめる。AIは、通知書の内容を写して並べるだけで、税額が正しいかを判断するものではありません。

よくある質問

住民税の決定通知書では、どの項目を見ればよいですか?

課税年度と所得の年、所得控除額の内訳、課税標準額、市民税・県民税・森林環境税の税額と年税額、納期限と各期の額を見ます。課税標準額は、所得から所得控除の合計を引いた額で、所得や所得控除の合計とは別の数字です。納期限の日付の変更や端数の調整は、通知書の注記で確かめてください。

AIに住民税の決定通知書を読ませると、課税標準額や納期限を取り違えますか?

当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、課税標準額の取り違え、税額の区分の取り違え、納期限の月末への書き戻し、各期の額の割り直しは4条件とも0件でした。課税年度と所得の年は書かれないことがあり、プロンプトなしの2条件は「数字は合っている」という評価を書き、Haikuは通知書に無い曜日も足しました。通知書は文章で渡しており、画像やPDFは試していません。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月13日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

通知書・明細書の読み取りと確認をAIで行う仕組みづくりのご相談

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