書き方と実測

銀行の入出金明細の読み取りと集計

入金・出金の取り違えとページ末の取引の抜けをAIで確かめた実測・プロンプト

結論(先に)銀行の入出金明細は、口座に入ったお金(入金)と出たお金(出金)を日付順に並べ、取引のたびの残高を書いた書類です。架空の信用金庫の明細(2ページ・取引13件)をAIに読ませて、入金と出金に分け、合計と月末残高を出させた当社の検証(各条件1回)では、4条件とも入金と出金を取り違えず、1ページ目の最後の取引も落とさず、合計と月末残高は正解どおりでした。差が出たのは書き足しで、ただ頼んだだけのHaiku 4.5が、原本の確認をすすめる助言を付けました。

入出金明細をAIに読ませるときに起きやすいこと

明細は、出金と入金が別の欄に並び、取引の行ごとに残高が続きます。紙やPDFでは2ページ以上になることも多く、次の3つが読み取りの間違いになりやすい点です。この検証では、これを正解表の項目にしました。

間違いやすい点どう確かめるか
入金と出金の取り違え出金の欄と入金の欄のどちらに金額があるかを見る。残高が増えていれば入金、減っていれば出金
ページの最後の取引の抜け1ページ目の最後の行と、2ページ目の最初の行の残高がつながっているかを見る
残高の不一致前月繰越に入金合計を足し、出金合計を引いた値が、月末残高と同じになるかを見る

AIで入出金明細を読み取ったときの実測

下の架空の明細(前月繰越312,480円・取引13件・月末残高452,348円)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「入金と出金に分けて取引の一覧にし、入金合計・出金合計・月末残高を出してください」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ読ませました(2026年10月11日)。明細は文字で貼り付けたもので、画像の読み取りではありません。1ページ目の最後(10月15日)の保険料の引き落としと、2ページ目の最後(10月31日)の利息3円を含めています。

みどり信用金庫 普通預金 入出金明細(架空)
口座名義:サンプル 太郎(架空) 対象期間:2026年10月1日~10月31日
前月繰越残高:312,480円

【1ページ目】
日付  摘要            出金(円) 入金(円) 残高(円)
10/01 給与 ミナトショウジ           250,000  562,480
10/03 振込 家賃 ハナワ管理     68,000        494,480
10/05 口座振替 電気料金       7,340        487,140
10/08 ATM 出金           30,000        457,140
10/10 振込 ヤマダ ケンジ            12,000  469,140
10/12 カード引落 ミドリカード   42,615        426,525
10/15 口座振替 保険料 あおぞら生命 18,900        407,625
(次ページへ続く)

【2ページ目】
日付  摘要            出金(円) 入金(円) 残高(円)
10/17 振込手数料            220        407,405
10/20 振込 サトウ ミキ              5,500  412,905
10/22 口座振替 水道料金       4,180        408,725
10/25 ATM 入金                 50,000  458,725
10/28 口座振替 通信費 リンクネット  6,380        452,345
10/31 普通預金利息                 3  452,348
月末残高:452,348円

採点は7項目です。①取引13件がすべてある ②入金と出金の区分が全件正しい ③金額が全件原文どおり ④入金合計317,503円 ⑤出金合計177,635円 ⑥月末残高452,348円 ⑦明細に無い評価・助言・使い道の推測を足さない。表の見出しや検算の式は、書き足しに数えていません。

条件7項目入出金の分類・合計・月末残高明細に無い書き足し
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 713件すべて、入金5件・出金8件、合計317,503円と177,635円、月末残高452,348円なし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ7 / 713件すべて、区分・金額・合計・月末残高が正解どおりなし(入金と判断した理由の補足は、明細の欄と残高の動きの説明)
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 713件すべて、区分・金額・合計・月末残高が正解どおりなし(10/10の行は区分が判別しにくいという注意を付けたが、評価や助言ではないと判断)
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ6 / 7(⑦×)13件すべて、区分・金額・合計・月末残高が正解どおりあり。10/10の行について「原本の確認をおすすめします」と助言を付けた
  • 13件の抜けと、入金・出金の取り違えは、4条件とも無かった。1ページ目の最後の保険料も、2ページ目の最後の利息3円も入っていました。「振込」とだけ書かれた10月10日と10月20日の行も、金額の欄と残高の動きから入金と読んでいました。
  • 合計と月末残高は、4条件とも正解どおりだった。入金合計317,503円、出金合計177,635円、月末残高452,348円でした。4条件とも、前月繰越からの計算が明細の月末残高と合うことも書いていました。
  • 差が出たのは、Haiku 4.5(ただ頼んだ1回)の助言だった。10月10日の行は区分が紛らわしいので原本の確認をおすすめします、と書きました。この検証では助言として書き足しに数えました。Haiku 4.5・プロンプトありの1回も同じ行について「判別しにくい」という注意を付けましたが、確認をすすめる文は無く、評価や助言ではないと判断しました。この線引きは判断が分かれます。
  • この明細は、残高に食い違いが無い。明細の数字が合わない場合にAIがどう答えるかは、この検証では確かめていません。また、文字で貼り付けた明細で、画像やPDFを読ませた場合の結果は別です。
この検証の範囲:1つの架空の書類で、各条件1回ずつの結果です。書類と正解は当社が作ったものです。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。実際の口座の確認や経費の精算は、原本と社内の規程で確かめてください。

カードの利用明細(分割払い・リボ払い・返品のマイナスを含む架空の13行)で同じ検証をした結果は、クレジットカードの利用明細をAIに読ませる検証にあります。

入出金明細を分類して集計するプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです。

次の銀行の入出金明細を、入金と出金に分けて取引の一覧にし、入金合計・出金合計・月末残高を出してください。

ルール:
- 明細にある取引を1件も落とさない(ページの最後の取引も含める)
- 入金と出金を取り違えない。金額は原文のとおりに書く
- 合計は一覧の金額から計算し、前月繰越・月末残高と合うかも確かめて、合わなければそのとおり書く
- 明細に無い評価・助言・使い道の推測は足さない

[ここに入出金明細を貼り付け]

使うときのコツ

  • 件数を先に数えておく。原本の取引の行数を数え、AIの一覧の件数と合うかを見ます。ページの切れ目の取引が落ちやすいところです。
  • 合計は原本の残高で確かめる。AIの計算結果を信じ切らず、前月繰越と月末残高の差が入金合計と出金合計の差に合うかを自分でも確かめます。
  • 個人の口座の明細を貼る前に、社内や家庭のルールを確かめる。口座番号や名義は、貼り付ける前に伏せます。

よくある質問

入出金明細をAIに読ませると、入金と出金を取り違えますか?

当社の検証(架空の明細・13件、各条件1回、文字で貼り付け)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、入金と出金を取り違えず、1ページ目の最後の取引も落としませんでした。合計と月末残高も正解どおりでした。画像やPDFで読ませた場合や、長い明細で同じ結果になるとは限りません。

AIが集計した入出金の合計は、そのまま使えますか?

そのまま使わず、原本の前月繰越と月末残高で確かめてください。前月繰越に入金合計を足し、出金合計を引いた値が月末残高と同じになるかを見ます。

プロンプトを工夫しないと、AIは明細に無いことを書き足しますか?

当社の検証(架空の明細・13件、各条件1回)では、Opus 5.5は、ただ頼んだ条件でも書き足しはありませんでした。Haiku 4.5は、ただ頼んだ条件で、10月10日の行について「原本の確認をおすすめします」と助言を付けました。プロンプトを使った条件では、確認をすすめる文は付きませんでした。入金・出金の区分、合計、月末残高は4条件とも正解どおりで、差が出たのは書き足しだけです。各条件1回の結果で、繰り返すと変わることがあります。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月11日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

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