書き方と実測

ふるさと納税の寄附金受領証明書をAIで集計する検証

受領日の年の判定と自治体ごとの合計の実測・プロンプト

結論(先に)ふるさと納税の寄附金受領証明書の束(架空・7枚)から、確定申告の寄附金控除の入力用に、寄附の一覧表と2025年分の合計をAIに作らせました。Opus 5.5とHaiku 4.5を、ただ頼んだ条件とプロンプトを付けた条件の4通り(各1回)で試した結果、自治体名・寄附金額・受領日の取り違えと、申込日や発行日を受領日にする誤りは4条件とも0件で、2025年分の合計133,000円も一致しました。差が出たのは、一覧表から1枚が落ちた例と、頼んでいない控除の話の書き足しです。

ふるさと納税の受領証明書の集計で確かめること

ふるさと納税で寄附金控除を受けるには、原則として、寄附をした翌年の3月15日までに確定申告を行い、寄附をした自治体が発行する寄附の証明書・受領書などを用意します(総務省)。国税庁のタックスアンサー(No.1150)には、寄附金控除の額を「その年に支出した特定寄附金の額の合計額」を基に計算すること、確定申告には寄附金の受領証(領収書)が要ること、令和3年分の確定申告からは、ふるさと納税については、国税庁長官が指定した特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」で代えられることが書かれています。

複数の自治体に何度も寄附すると、証明書が束になります。束を集計するときに起きやすい取り違えは、次の4つです。

  • 日付:申込日、寄附金を受領した日、証明書の発行日が、1枚に並んでいる。
  • 年のまたぎ:年末に申し込んだ寄附の受領日や発行日が、翌年になる。
  • 同じ自治体への複数回:1回ごとの金額を残したまま、自治体ごとの合計も出す。
  • 合計:その年に入る分と入らない分を足して、証明書の金額の合計と合わせる。

控除額の計算や、控除の対象になる寄附の上限額は、収入や家族の状況で変わるため、この検証では扱っていません。似た検証として、医療費の領収書の集計と生命保険料控除証明書の転記があります。

AIに寄附金受領証明書の束を集計させたときの実測

下の証明書の束(架空・7枚)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次の寄附金受領証明書の束から、確定申告の寄附金控除の入力用に、寄附の一覧表を作り、2025年分の寄附額の合計を出してください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを付ける条件で渡しました。4条件です(2026年10月15日)。

【ふるさと納税 寄附金受領証明書の束(7枚)】
寄附者:山本 太郎(2025年分の確定申告で寄附金控除を申告する予定)
※自治体名・寄附者・金額・日付はすべて架空。この束では、証明書の「寄附金受領日」の年を、寄附した年とみなす。

[1] 青葉別町(北海道) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年3月10日 寄附金受領日:2025年3月18日 証明書発行日:2025年3月25日
 寄附金額:30,000円  返礼品:牛乳とチーズの詰め合わせ

[2] 白樺村(長野県) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年5月2日 寄附金受領日:2025年5月9日 証明書発行日:2025年5月16日
 寄附金額:50,000円  返礼品:高原野菜の定期便

[3] 汐見市(高知県) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年8月20日 寄附金受領日:2025年8月27日 証明書発行日:2025年9月3日
 寄附金額:20,000円  返礼品:かつおのたたき

[4] 青葉別町(北海道) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年11月8日 寄附金受領日:2025年11月14日 証明書発行日:2025年11月21日
 寄附金額:10,000円  返礼品:ホタテ

[5] 白樺村(長野県) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年12月1日 寄附金受領日:2025年12月5日 証明書発行日:2025年12月12日
 寄附金額:8,000円  返礼品:なし

[6] 日向浜町(宮崎県) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年12月20日 寄附金受領日:2025年12月28日 証明書発行日:2026年1月20日
 寄附金額:15,000円  返礼品:マンゴー

[7] 瀬戸見市(岡山県) 寄附金受領証明書
 申込日:2025年12月30日 寄附金受領日:2026年1月6日 証明書発行日:2026年1月27日
 寄附金額:12,000円  返礼品:桃のジュース

束には、同じ自治体への2回の寄附(青葉別町・白樺村)、証明書の発行日が翌年になる寄附(日向浜町)、申込日は2025年で受領日が2026年になる寄附(瀬戸見市)を入れました。年の判定は、束の冒頭に書いた「寄附金受領日の年を寄附した年とみなす」だけで行い、実際の税務上の判定は検証の対象にしていません。

採点は7項目です。①7枚すべてがあり、自治体名・寄附金額が証明書どおり ②受領日が証明書どおり(申込日・発行日を受領日にしない) ③同じ自治体の2回を別の行に残す ④瀬戸見市を2025年分に入れない ⑤日向浜町を2025年分に入れる ⑥2025年分の合計が133,000円 ⑦証明書に無い事項(控除額・上限額の計算、制度の助言)を足さない。結果は次のとおりです。

条件7項目集計・年の判定差・書き足し
Opus 5.5・ただ頼んだだけ6 / 77枚すべてを表にし、受領日は証明書どおり。瀬戸見市(受領2026年1月6日)を2025年分から外し、日向浜町(発行2026年・受領2025年)を2025年分に入れた。合計133,000円、自治体ごとの合計も正解どおり「2026年分の確定申告で使う証明書になります」「控除の対象に含めています」と書き、表に「2025年分の控除」の列(「対象」「対象外(2026年分)」)を足した
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 77枚の表、自治体ごとの合計(40,000円・58,000円・20,000円・15,000円)、2025年分133,000円、除いた12,000円の別枠、合計の照合(145,000円)が正解どおりなし
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ5 / 72025年分の6枚は受領日・金額とも証明書どおりで、合計133,000円。瀬戸見市は受領日が2026年のため除いたと書いた一覧表に瀬戸見市の行と金額(12,000円)がなく、「寄附金控除額の計算(一般には合計から2,000円を差し引く)と、所得に応じた控除上限を確認してください」と書いた
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 72025年分の6枚の表、自治体ごとの合計、133,000円、別枠の12,000円、合計の照合(145,000円)が正解どおりなし
  • 自治体名・寄附金額・受領日の取り違えは、4条件とも0件だった。申込日や発行日を受領日として書いた例も0件でした。
  • 年のまたぎは、4条件とも正しく判定した。発行日が2026年の日向浜町は2025年分に入れ、受領日が2026年の瀬戸見市は2025年分から外しました。2025年分の合計は、4条件とも133,000円でした。
  • Haiku 4.5(ただ頼んだだけ)は、一覧表から瀬戸見市の1枚を落とした。除いた理由は文章で書きましたが、表には行も金額もありませんでした。7枚を一覧にするという依頼には足りず、証明書の合計との照合もできない形です。
  • 書き足しは、ただ頼んだだけの2条件に出た。Haiku 4.5は「合計から2,000円を差し引く」「所得に応じた控除上限を確認」と書き、Opus 5.5は「2026年分の確定申告で使う証明書になります」と書きました。これは確定申告の助言にあたるため、この検証では×にしました。表に足した「2025年分の控除」の列(「対象」「対象外(2026年分)」)は、受領日の年の判定を言い換えたものとも読めるため、書き足しに数えるかは判断が分かれます。
  • プロンプトありの2条件は、7枚の表、自治体ごとの合計、別枠、合計の照合まで書いて7/7だった。ただし1条件1回の結果で、プロンプトの効果と言える数ではありません。
この検証の範囲:架空の証明書7枚の束1つで、各条件1回ずつの結果です。束と正解は当社が作ったものです。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。プロンプトありの条件には、年の判定の約束と合計の照合の手順を書いてあるため、束の仕掛けと重なっています。控除額の計算、寄附の上限額、ワンストップ特例の可否、画像やPDFの証明書の読み取りは調べていません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。

受領証明書の集計に使うプロンプト

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。年は、お使いの年分に直してください。

次の寄附金受領証明書の束から、確定申告の寄附金控除の入力用に、寄附の一覧表を作り、2025年分の寄附額の合計を出してください。ルールは次の5つです。
1. 証明書は1枚も落とさず、自治体名・寄附金額・寄附金受領日を、証明書のとおりに表にする。申込日や証明書発行日を、受領日として書かない。
2. 同じ自治体への寄附が複数回あるときは、1回ごとの行を残し、自治体ごとの合計も出す。
3. 年の判定は、束の冒頭に書かれた約束(寄附金受領日の年を寄附した年とみなす)だけで行う。2025年分に入れなかった証明書があれば、別枠で理由つきで示す。
4. 2025年分の合計を出し、入れなかった分と足して、証明書の金額の合計と一致することを確かめる。
5. 証明書に書かれていない事柄(控除額・還付額・寄附の上限額の計算、ワンストップ特例や確定申告の助言、書かれていない金額・日付)は、書き足さない。

[ここに寄附金受領証明書の内容を貼り付け]

使うときのコツ

  • 受領日・申込日・発行日を、別の項目として貼り付ける。この検証の束は3つの日付を並べ、取り違えは0件でした。
  • 年の判定の約束は、依頼文に書く。この検証は束の冒頭の約束で判定させたため、実際の年の判定は、国税庁の案内や税務署で確かめてください。
  • 一覧表には、入れなかった証明書の行も別枠で残させる。Haiku 4.5(ただ頼んだだけ)は、除いた1枚の行と金額が表に無く、照合ができませんでした。
  • 「控除額・上限額の計算は書かない」を入れる。ただ頼んだだけの2条件が、控除の話を足しました。
  • 合計は、証明書の金額の合計と合わせる。入った分と入らなかった分を足して、7枚の合計になるかを書かせます。

まとめ

ふるさと納税の寄附金受領証明書の束を集計させると、Opus 5.5・Haiku 4.5ともに、自治体名・金額・受領日を取り違えず、年またぎの2枚も正しく判定しました。差が出たのは、一覧表から除いた1枚の行が消えたこと(Haiku 4.5・ただ頼んだだけ)と、頼んでいない控除の話の書き足しです。見る場所は、一覧表の枚数と、頼んだ範囲を超えた説明です。

よくある質問

ふるさと納税の寄附金受領証明書をAIに集計させると、金額や受領日を取り違えますか。

この検証(架空の証明書7枚、各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、4条件すべてで、自治体名・寄附金額・受領日の取り違えは0件で、2025年分の合計133,000円も一致しました。申込日や証明書発行日を受領日として書いた例もありませんでした。差が出たのは書き足しなどで、4条件のうち2条件に、頼んでいない控除の話がありました。実際の証明書の読み取りは、画像では試していません。

年末に寄附して、証明書の発行が翌年になったとき、何年分に入れればよいですか。

この検証では、束の冒頭に「寄附金受領日の年を寄附した年とみなす」と書いた約束だけで判定させました。国税庁のタックスアンサー(No.1150)では、控除額はその年に支出した特定寄附金の額の合計額を基に計算するとされています。どの年分に入るかの個別の判断は、税務署や税理士に確かめてください。

この証明書の自治体や金額は実在しますか。

いいえ。自治体・寄附者・金額・日付はすべて当社が作った架空のものです。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月15日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

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