固定資産税の納税通知書の読み取り(課税標準額・税額・納期限)
固定資産税の納税通知書をAIで読み取ったときの課税標準額・税額・納期限の取り違えの実測・プロンプト
固定資産税の納税通知書で見る項目
| 項目 | 見るところ |
|---|---|
| 価格 | 土地・家屋の評価額。課税標準額とは別の数字になることがある |
| 課税標準額 | 税額の元になる額。固定資産税と都市計画税で額が違うことがある(この通知書の土地は、住宅用地の特例で価格の6分の1と3分の1) |
| 税額 | 課税標準額に税率をかけた額。固定資産税と都市計画税は、税率も税額も別 |
| 前年度の列 | 前年度の列がある通知書では、今年度の列と取り違えない |
| 納期限と各期の額 | 年4回。通知書の注記で、端数の調整を確かめる |
固定資産税の納期は、4月、7月、12月、2月中で、その市町村の条例で定めるとされています(地方税法第362条第1項)。この表は、今回の検証に使った通知書の項目をまとめたもので、税額が正しいかどうかを判断するものではありません。お手元の通知書の内容は、通知書と発行した市区町村の説明で確かめてください。
AIで固定資産税の納税通知書を読み取ったときの実測
架空の通知書(宅地1筆と木造2階建の居宅、今年度と前年度の列つき)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次の固定資産税の納税通知書から、土地と家屋それぞれの価格・課税標準額・税額、年税額、納期限と各期の納付額を一覧にしてください。」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ一覧にさせました(2026年10月13日)。通知書には、取り違えやすい数字として、土地の価格(24,000,000円)と課税標準額(固定資産税4,000,000円・都市計画税8,000,000円)、固定資産税と都市計画税の税額、前年度の列、4等分にならない各期の額(第1期だけ59,500円)を入れています。通知書は画像ではなく、文章で渡しました。
令和8年度 固定資産税・都市計画税 納税通知書(架空) さくら市 令和8年4月30日 発行 納税義務者:鈴木 一郎 様 令和8年1月1日現在、さくら市に次の土地・家屋をお持ちの方に、令和8年度の固定資産税・都市計画税をお知らせします。 【課税明細】 ※「前年度」は令和7年度の額です。 ■土地 さくら市中央町1丁目23番4 宅地 地積165.29㎡ 住宅用地の区分:小規模住宅用地(200㎡以下の部分) 今年度 前年度 価格 24,000,000円 24,000,000円 固定資産税の課税標準額 4,000,000円 3,800,000円(価格の6分の1。前年度は負担調整後の額) 都市計画税の課税標準額 8,000,000円 8,000,000円(価格の3分の1) 固定資産税額(税率1.4%) 56,000円 53,200円 都市計画税額(税率0.25%) 20,000円 20,000円 ■家屋 さくら市中央町1丁目23番地4 家屋番号23番4 木造2階建 居宅 平成15年新築 床面積 1階68.00㎡ 2階52.00㎡ 合計120.00㎡ 今年度 前年度 価格 9,800,000円 10,300,000円 固定資産税の課税標準額 9,800,000円 10,300,000円 都市計画税の課税標準額 9,800,000円 10,300,000円 固定資産税額(税率1.4%) 137,200円 144,200円 都市計画税額(税率0.25%) 24,500円 25,700円 【税額の合計】 固定資産税額の合計 193,200円 都市計画税額の合計 44,500円 年税額(固定資産税+都市計画税) 237,700円 【納期限と納付額】 第1期 令和8年5月29日 59,500円 第2期 令和8年7月31日 59,400円 第3期 令和8年12月25日 59,400円 第4期 令和9年2月26日 59,400円 ※各期の額は年税額を4つに分け、100円未満の端数を第1期に加えています。 ※納期限を過ぎると、延滞金がかかることがあります。 お問い合わせ:さくら市役所 税務課 資産税係
採点は8項目です。①土地の課税標準額が、固定資産税4,000,000円・都市計画税8,000,000円 ②家屋の価格と課税標準額が9,800,000円(前年度の10,300,000円にしていない) ③土地・家屋ごとの税額が通知書のとおり ④合計(固定資産税193,200円、都市計画税44,500円、年税額237,700円)が通知書のとおり ⑤今年度と前年度を取り違えていない ⑥納期限4つが通知書のとおり ⑦各期の納付額が通知書のとおり(第1期59,500円、第2〜4期59,400円) ⑧通知書に無い事実・節税などの助言・税額の評価・特例の説明を書き足していない。通知書の数字だけから出した計算は、書き足しに数えていません。
| 条件 | 8項目 | 課税標準額・前年度の書き方 | ×の内容 |
|---|---|---|---|
| Opus 5.5・プロンプトあり | 8 / 8 | 土地の課税標準額を、固定資産税4,000,000円(価格の6分の1)・都市計画税8,000,000円(価格の3分の1)に分け、今年度と前年度を並べた表にした | なし |
| Opus 5.5・ただ頼んだだけ | 7 / 8 | 同じ数字を土地・家屋ごとの表にし、前年度との違いの節を足した | 「前年度は負担を少しずつ上げる調整の途中で…今年度は価格の6分の1にあたる4,000,000円になったためです。」と、通知書に無い理由を書いた。「どの税額も「課税標準額×税率」の計算と合っています。」とも書いたが、サンプルの前年度の1か所は合わない(下の記録) |
| Haiku 4.5・プロンプトあり | 8 / 8 | 同じ数字を、今年度と前年度の表にした。家屋の前年度の都市計画税25,700円が、課税標準額×税率(25,750円)と50円違うと注記した | なし(この注記は、通知書の数字から出した計算のため数えていない。判定が分かれ得る) |
| Haiku 4.5・ただ頼んだだけ | 7 / 8 | 同じ数字を、今年度と前年度の表にした | 「25,750円を100円未満切り捨てた額と思われます。計算ミスではないと考えられます。」と、前年度の端数の理由を推測した。「文書内の計算…はすべて一致しています。」とも書いた |
- 価格と課税標準額の取り違えは、4条件とも0件だった。土地の固定資産税の課税標準額は4,000,000円、都市計画税の課税標準額は8,000,000円で、価格24,000,000円とは分けて書かれました。
- 固定資産税と都市計画税の取り違え、今年度と前年度の取り違えは、0件だった。前年度の列は、4条件とも「前年度(令和7年度)」と分けて書かれ、合計237,700円は今年度の額でした。
- 納期限と各期の額の誤りは、0件だった。5月29日・7月31日・12月25日・令和9年2月26日と、第1期59,500円・第2〜4期59,400円が、4条件とも通知書のとおりでした。4等分の59,425円は、端数の調整の説明の中で、通知書の注記どおりに使われました。
- 通知書に無い理由や評価を書き足したのは、プロンプトなしの2条件だった。Opusは、前年度との違いの節で、「前年度は負担を少しずつ上げる調整の途中で」と、通知書の「負担調整後の額」より踏み込んで書きました。Haikuは、家屋の前年度の都市計画税25,700円について、「25,750円を100円未満切り捨てた額と思われます」と推測を書きました。
- 当社のサンプルに、前年度の端数の不整合があった。家屋の前年度の都市計画税25,700円は、課税標準額10,300,000円×0.25%(25,750円)と50円違います。作り込みの不整合で、この数字そのものは採点の対象にしていません。ただし、プロンプトなしの2条件は、この通知書について「どの税額も…合っています」「文書内の計算…はすべて一致しています」と書きました。通知書の数字を評価する文として、書き足しに数えています。プロンプトありのうちHaikuだけが、「通知書の額と50円の差があります」と、通知書の数字から出した計算として注記しました(判定が分かれ得る)。AIが「合っている」と書いても、それを確かめた証拠にはならない例です。
固定資産税の納税通知書を読み取るプロンプト(コピーして使えます)
上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。
次の固定資産税の納税通知書から、土地と家屋それぞれの価格・課税標準額・税額、年税額、納期限と各期の納付額を一覧にしてください。次のルールを守ってください。 1. 数字・日付は、通知書の表記のとおりに一字違わず書く。価格と課税標準額、固定資産税と都市計画税、今年度と前年度を取り違えない。 2. 土地と家屋は分けて書き、固定資産税と都市計画税の課税標準額・税額は、通知書の区分のとおりに書く。 3. 納期限と各期の納付額は、通知書のとおり1期ずつ書く。端数の調整は通知書の注記のとおりにし、自分で割り直さない。 4. 通知書に無い事実・節税などの助言・税額が妥当かどうかの評価は書かない。通知書の数字から出した計算は、計算式を添える。 [ここに固定資産税の納税通知書を貼り付け]
使うときのコツ
- 価格と課税標準額、固定資産税と都市計画税を、取り違えないよう頼む。この検証では、取り違えはどの条件にもありませんでしたが、土地が複数ある通知書ほど、指示が効く可能性があります。
- 土地と家屋を分けて書くよう頼む。課税標準額と税額が、土地と家屋のどちらの数字かが残ります。
- 理由の説明や税額の評価を書かないよう頼む。プロンプトなしの2条件だけが、通知書に無い理由を書き足しました。
- 今年度と前年度の列は、分けて書くよう頼む。前年度の列がある通知書では、列の取り違えが起きやすい点です。
- 税額の正否は、通知書の現物と市区町村の説明で確かめる。AIは、通知書の内容を写して並べるだけで、税額が正しいかを判断するものではありません。
よくある質問
固定資産税の納税通知書では、どの項目を見ればよいですか?
土地・家屋ごとの価格、課税標準額、固定資産税額と都市計画税額、前年度の列、年税額、納期限と各期の額を見ます。価格と課税標準額は別の数字になることがあり、固定資産税と都市計画税は課税標準額も税額も別です。端数の調整は通知書の注記で確かめてください。
AIに固定資産税の納税通知書を読ませると、課税標準額や税目を取り違えますか?
当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、価格と課税標準額の取り違え、固定資産税と都市計画税の取り違え、今年度と前年度の取り違え、納期限と各期の額の誤りは4条件とも0件でした。通知書に無い理由や「計算はすべて合っている」という評価の書き足しは、プロンプトなしの2条件にありました。通知書は文章で渡しており、画像やPDFは試していません。
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