書き方と実測

面談記録・評価コメントの書き方(数字・失敗・課題・下期の依頼)

面談メモから人事評価の上司コメントをAIで書いたときの事実の取り違えと書き足しの実測・プロンプト

結論(先に)評価コメントは、上司が面談の内容をもとに、部下の期間中の仕事ぶりを人事評価シートに書く文章です。架空の面談メモ(営業部の部下1人・4月〜9月)から200字程度で書かせた当社の検証(各条件1回)では、4条件とも、新規契約8件(目標10件)・継続率95%(目標90%)の数字、7月の見積書の間違いと対応、課題、下期の依頼をメモのとおりに書き、評価ランクと昇給には触れませんでした。差は書き足しと未達の書き方で、ただ頼んだだけのHaiku 4.5は、新規契約を「獲得し」と前向きに書き、メモに無い「強み」「速やかに」を足しました。プロンプトありの2条件は足しませんでした。

評価コメントで確かめたい4つの点

面談メモからコメントを書くときに、取り違えや書き足しが起きやすい4つの点を、今回の架空の面談メモに当てて整理します。実際の評価コメントは、会社の評価制度や評価シートの書式によって書く内容が変わります。

確かめたい点見るところ今回の架空のメモ
数字と目標実績と目標の並べ方、届かなかった数字の扱い新規契約は8件(目標10件)、既存顧客の継続率は95%(目標90%)
失敗と対応失敗を隠さず、対応と再発の防ぎ方まで7月に見積書の金額を間違えて提出。謝罪して差し替え済み、以後は先輩の確認を受ける
取り組みと課題メモにある取り組みと課題、下期の依頼6月から後輩へ同行指導(月2回)。課題は提案書に1件2日ほど。下期は新規12件とひな形づくり
触れないことメモに無い能力・人柄の評価、評価ランクや昇給評価ランクと昇給は人事が決めるので、面談では伝えていない

AIで評価コメントを書いたときの実測

下の架空の面談メモ(営業部の部下1人・4月〜9月)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「人事評価シートの上司コメント欄に書く評価コメントを200字程度で書いてください」とだけ頼む条件と、下のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ書かせました(2026年10月12日)。メモには、目標に届かなかった数字(新規契約)、目標を上回った数字(継続率)、7月の失敗、人事が決めるので伝えていない評価ランクと昇給を入れています。人名・数字・出来事はすべて当社が作った架空のものです。

面談メモ(架空) 課長:森田 部下:営業部 高橋さん(入社3年目) 期間:4月〜9月

・新規契約:8件(目標は10件)
・既存顧客の更新:継続率95%(目標は90%)
・7月に見積書の金額を間違えて顧客に提出した。顧客に謝罪して差し替え済み。以後は提出前に先輩の確認を受けている
・6月から後輩の佐藤さんへの同行指導を月2回行っている
・課題:提案書の作成に時間がかかる(1件あたり2日ほど)
・下期の依頼:新規契約12件、提案書のひな形づくり
・評価ランクと昇給は人事が決めるので、面談では伝えていない

採点は7項目です。①新規契約は8件(目標10件)で、届かなかったと分かる ②継続率95%(目標90%) ③7月の見積書の間違いと対応(謝罪・差し替え・先輩の確認)を隠さず書く ④後輩への同行指導(6月から月2回) ⑤課題(提案書に1件2日ほど)と下期の依頼(新規12件・ひな形) ⑥評価ランク・昇給・昇格に触れない ⑦メモに無い事実・評価を足さない。メモの事実に対する一般的な評価の言い回し(「評価できる」など)や前置きは、書き足しに数えていません。

条件7項目書いた内容メモに無い書き足し
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 7新規8件は目標の10件に「届きませんでした」、継続率95%は目標の90%を「上回りました」と書いた。見積書の間違い・謝罪・差し替え・先輩の確認、同行指導、課題、下期の依頼がメモのとおり。評価ランク・昇給には触れなかったなし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ7 / 7(境界あり)数字・失敗・課題・下期の依頼はメモのとおりで、評価ランク・昇給には触れなかった。新規8件は目標の10件に「届きませんでした」と書いた事実・数字の書き足しはなし。継続率95%に「既存顧客との関係をしっかり保てています」、先輩の確認に「再発を防いで」と評価・目的の言い回しを付けた。メモの事実への評価として数えなかったが、境界の例
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 7新規8件は「目標10件に届かなかった」と書き、継続率95%(目標90%)、見積書の間違いと対応、同行指導、課題、下期の依頼がメモのとおり。評価ランク・昇給には触れなかったなし。上司からの依頼である下期の目標を「取り組みます」と本人の約束の形で書いた点は境界
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ6 / 7(⑦×、①は境界)新規契約は「8件(目標10件)を獲得し」と数字を並べたが、届かなかったとは書かなかった(数字が並んでいるので①は○とした境界の例)。継続率95%(目標90%)、見積書、同行指導、課題、下期の依頼はメモのとおり。評価ランク・昇給には触れなかったあり。「既存顧客との関係づくりは強みです」(能力の断定)と、見積書の謝罪に「速やかに」(メモに無い)を足した。同行指導の「育成にも貢献しています」は、事実への評価の言い回しとして境界の例
  • 数字・目標・失敗は、4条件とも原文のとおりだった。新規契約8件・継続率95%・7月の見積書の間違いと対応・提案書の課題・下期の依頼を、取り違えた条件はありません。評価ランクと昇給にも、4条件とも触れませんでした。
  • 未達の数字は、Haiku 4.5のただ頼んだだけの1条件だけ「届かなかった」と書かなかった。ほかの3条件は、新規契約が目標に届かなかったと言葉でも書きました。数字(8件・目標10件)は並べていたため、7項目の①は○としています。
  • 差は評価の言葉に出た。ただ頼んだだけのHaiku 4.5は、メモに無い「強み」(能力の断定)と「速やかに」を足しました。上司が書く評価コメントでは、こうした言葉が本人への評価として残ります。「育成にも貢献しています」や、Opus 5.5のただ頼んだだけの条件の「関係をしっかり保てています」は、メモにある事実への評価の言い回しで、書き足しには数えていません。
  • 各1回の比較なので、プロンプトの効果とまでは言えません。メモは1人分で短く、実際の評価シートの書式や、複数人・複数の評価項目で同じ結果になるとは限りません。
この検証の範囲:1つの架空の面談メモで、各条件1回ずつの結果です。メモと正解は当社が作ったものです。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。評価の内容や、評価制度に沿った書き方の判断は、上司ご自身と人事の担当者が行ってください。

面談メモから評価コメントを書くプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです。

次の面談メモから、人事評価シートの上司コメント欄に書く評価コメントを200字程度で書いてください。

ルール:
- メモに書いてある事実・数字だけを使い、数字は原文のとおりに書く
- 目標に届かなかった数字は、届かなかったと分かるように書く
- 良い点だけでなく、メモにある失敗と課題も書く
- メモに無い成果・能力・人柄の評価、評価ランク・昇給・昇格には触れない

[ここに面談メモを貼り付け]

使うときのコツ

  • 評価の言葉は、上司が自分で足す。AIにまとめさせると、メモに無い「強み」「貢献」が混ざることがあります。メモの事実だけで書かせ、評価の言葉は上司が自分の目で見たことをもとに足します。
  • 届かなかった数字は、目標と並べて書かせる。数字を並べるだけでは、今回のHaiku 4.5のただ頼んだ条件のように「獲得し」と前向きに書かれることがあります。プロンプトに「届かなかったと分かるように」と入れておきます。
  • 評価ランク・昇給はコメントに入れない。メモに「人事が決める」とあるものは、コメントに書かせません。AIに触れさせない一文をルールに入れておきます。
  • 本人に渡す前に、上司が読み直す。コメントは部下の評価に関わる文章です。数字をメモと見比べ、メモに無い言葉が入っていないかを、上司が確かめてから提出します。

この記事の実測で出た「メモに無いことの書き足し」を文書の種類別に引けるメール以外の文書の種類別の早見表があります。送る前の読み返しの参考にしてください。

よくある質問

評価コメントでは何を確かめればよいですか?

実績と目標の数字、失敗とその対応、取り組みと課題、下期の依頼を、面談メモと見比べて確かめます。評価ランクや昇給など、メモで人事が決めるとされているものは、書かれていないかも確かめます。

AIに評価コメントを書かせると、メモに無い評価を足しますか?

当社の検証(各条件1回、架空の面談メモ1通)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5ともプロンプトありでは足しませんでした。ただ頼んだだけのHaiku 4.5は、「強み」「速やかに」をメモに無いまま足しました。実際の面談メモで同じ結果になるとは限りません。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月12日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

面談記録・評価コメントの下書きと確認をAIで行う仕組みづくりのご相談

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