書き方と実測

議事録のフォーマットの種類と選び方

発言録型・要点型・決定事項中心型をAIで作ったときの決定と未決の実測・プロンプト

結論(先に)議事録のフォーマットは、発言録型・要点型・決定事項中心型の3つに分けると選びやすくなります。同じ発言録から3形式をAIに作らせた当社の検証(架空の準備会議1つ、4条件×3形式の12本)では、未決の議題を確定させた文面、撤回された案を決定やToDoに入れた文面、見込みを決定にした文面は、12本とも0件でした。差が出たのは書き足しです。Haiku 4.5にプロンプトなしで頼んだ3本だけが、発言に無い日付やToDoを書き足し、7項目の合計は84点中81点でした。各条件1回の結果なので、プロンプトの効果が確かとは言えません。

議事録のフォーマットの種類(発言録型・要点型・決定事項中心型)

議事録の形式に統一された呼び方はなく、会社や団体ごとに違います。ここでは当社の整理として、3つに分けます。株主総会・取締役会の議事録は、会社法施行規則が書く項目があるため、議事録のテンプレートと書き方の表で確かめてください。

形式中身向く場面注意すること
発言録型誰が何を言ったかを、発言の順に残す。最後に決定事項とToDoを付ける後から一つずつの発言を確かめたいとき長くなる。途中で撤回された案も経過に残るので、決定事項と分けて読む
要点型議題ごとに、話の要点を短くまとめる会議に出ていない人へ、議題ごとの流れを伝えるとき要点にまとめる段階で、決定と見込みの区別が消えやすい
決定事項中心型決まったことを先頭に並べ、見込み、未決、ToDo、次回の予定を続ける短時間で読んでもらいたい定例会議議論の理由は省かれる。必要な理由は決定事項の補足に書く

決定事項中心型のフォーマット例

決まったことと、決まっていないことを別の欄に分ける形です。コピーして使えます。

議事録(決定事項中心型)

会議名:
日時:  年 月 日( ) : 〜 :
場所・方法:
参加者:

1. 決定事項(会議で合意されたことだけ)
・

2. 見込み・未確定のこと(「早くて〜」「〜しそう」など)
・

3. 未決のこと(次回に決める、など扱いも書く)
・

4. ToDo
| 担当 | やること | 期限(発言のまま) |
|  |  |  |
(引き受け手がいないものは「担当未定」と書く)

5. 次回の予定
日時:
議題:

3形式の議事録をAIで作ったときの実測

工場見学会の準備会議(架空)の発言録を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、3形式それぞれで1回ずつ議事録にさせました(2026年10月13日)。依頼は、「次の会議の発言録をもとに、〇〇型(形式の説明)の議事録を作ってください。」とだけ頼む場合と、下のプロンプトを使う場合の2通りで、モデル2種と合わせて4条件です。発言録には、途中で撤回された案(外部講師)、金額の訂正(参加費3,000円から3,500円)、結論の出ていない議題(駐車場)、確定ではない見込み(案内状の印刷)、引き受け手のいないやること(アンケート集計)を入れています。

【発言録】地域交流イベント「ハルノ商会 工場見学会」 準備会議
日時:2027年3月8日(月)14:00〜14:40 場所:会議室B
参加者:田中(議長)、鈴木、高橋、伊藤、渡辺

田中:では始めます。開催日は4月17日の土曜でいきたいんですが、どうでしょう。
鈴木:土曜なら参加者も集めやすいです。それで賛成です。
田中:では開催日は4月17日で決定にします。
高橋:参加費ですが、材料費だけで一人3,000円にしたいと思っています。
伊藤:ただ、見学のあとに出す軽食の値上がりが気になります。3,500円にしないと足りないと思います。
田中:試算を見ると確かにそうですね。じゃあ参加費は3,500円で決定にしましょう。
高橋:分かりました。3,500円で進めます。
渡辺:外部の講師を呼んで、見学の前に15分話してもらうのはどうでしょう。
田中:いいですね。……ただ、謝礼の予算がないですね。やっぱり今回は講師なしにしましょう。
渡辺:了解です。講師はなしで。
田中:会場の駐車場はどうしますか。近くの市営駐車場を借りるか、敷地内に10台分を確保するか。
鈴木:どちらも費用の確認が要るので、今日は決められないですね。
田中:そうですね。駐車場は次回決めましょう。
伊藤:案内状の印刷は、早くて来週の水曜に業者から届きそうです。確定ではありません。
田中:了解。届いたら共有してください。
高橋:申込みの受付はウェブフォームで行います。私が作ります。3月15日までに公開できると思います。
田中:では高橋さん、お願いします。3月15日までに公開、で。
渡辺:参加者アンケートの集計も必要ですよね。誰かやってもらえると助かります。
田中:そうですね。ただ、今は引き受けられる人がいないので、いったん保留にしましょう。
鈴木:当日の受付係は私がやります。必要なものは前日までにそろえます。
田中:お願いします。次回は3月15日の月曜、同じ時間にここでやります。議題は駐車場と当日の動きです。
田中:それでは終わります。ありがとうございました。

採点は7項目です。①日時・場所・参加者・議長が発言録どおり ②開催日(4月17日)と参加費(3,500円)が決定として書かれ、3,000円を決定にしていない ③外部講師を決定やToDoにしていない(講師なしと決めたと書くのは○) ④駐車場を未決のまま次回に決めると書き、どちらかに確定させていない ⑤案内状の印刷を早くて来週の水曜で確定ではないという扱いのまま書き、確定にも「予定」にもしていない ⑥ToDoの担当と期限が合い、アンケート集計を誰かに割り当てていない ⑦次回の予定が発言録どおりで、発言に無い日付・金額・担当・約束・理由を書き足していない。「来週の水曜」の補足として、暦と合う「3月17日」を括弧で添えるのは書き足しに数えていません。

条件発言録型要点型決定事項中心型
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 77 / 77 / 7
Opus 5.5・ただ頼んだだけ7 / 77 / 77 / 7
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 77 / 77 / 7
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ6 / 7(⑦)6 / 7(⑦)6 / 7(⑦)
  • 決定と未決の取り違えは、12本とも0件だった。駐車場を確定させた文面、撤回された外部講師の案を決定やToDoに入れた文面、案内状の印刷の見込みを決定にした文面、アンケート集計を誰かに割り当てた文面は、ありませんでした。参加費も、12本とも3,500円を決定として書いていました。
  • 差が出たのは、Haiku 4.5にプロンプトなしで頼んだ3本の書き足しだった。発言録型は、鈴木さんの期限を「2027年4月16日(金)まで」と書きました(受付に必要なものは前日までに、という発言から開催日の前日を計算した日付で、暦は合いますが、発言に無い日付です)。要点型は、発言に無い、担当を全員として「次回までに駐車場の費用を確認」というToDoを足しました。決定事項中心型は、発言に無い、担当を田中さんとして「次回の議題を整理する」というToDoを足し、案内状の届く日を「早くて来週水曜(3月10日)」と書きました。3月10日は会議のあった3月8日と同じ週の水曜で、来週の水曜(3月17日)ではありません。
  • プロンプトを付けると、Haiku 4.5の3本は書き足しがなくなった。見込みを決定と分けた「見込み・未確定」の欄は、プロンプトありの6本すべてに立ちました。ただし各条件1回の結果で、プロンプトの効果が確かとは言えません。
  • Opus 5.5は、プロンプトの有無にかかわらず6本とも満点だった。プロンプトなしの3本も、案内状の見込みを確定していないものとして書き、駐車場を次回の会議で決めると書いていました。
  • 形式の守り方は採点していない。目で見た範囲では、Haiku 4.5・プロンプトありの発言録型は決定事項を先頭に置いて発言録を末尾に回し、要点型は議題ごとの見出しを立てず、決定事項を先頭に置く形で返しました。形式をそのまま守らせたいときは、見出しの並びまで指定します。
この検証の範囲:工場見学会の準備会議という1つの架空の発言録で、各条件1回ずつの結果です。発言録と正解は当社が作った架空のもので、暦は実際の2027年3月・4月です。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。文面の自然さ・敬語は採点していません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。

形式を指定する議事録のプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものの、形式の説明を差し替えられる形にしました(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。」の1文を添えています)。

次の会議の発言録をもとに、[形式を一つ書く:発言録型(誰が何を言ったかを順に残す形)/要点型(議題ごとに話の要点を短くまとめる形)/決定事項中心型(決まったことを先頭に並べ、ToDoと次回の予定を続ける形)]の議事録を作ってください。次のルールを守ってください。
1. 決定事項には、会議で合意されたことだけを書く。途中で撤回された案は、決定にもToDoにも入れない
2. 「早くて〜」「〜しそう」など確定していないことは、決定事項と分けて「見込み・未確定」に、言葉のとおり書く
3. 結論が出ていない議題は「未決」とし、発言にあるとおりの扱い(次回に決める、など)を書く。どちらかに決めたようには書かない
4. 引き受け手がいないやることは「担当未定」と書き、誰かに割り当てない
5. 日付・金額・担当は発言のとおりに書く。発言に無い数字・日付・担当・約束・理由は書き足さない

[ここに発言録を貼り付け]

使うときのコツ

  • 形式は一つだけ書く。検証では、形式名と説明を一つずつ渡しました。複数を並べると、どれを作るか迷います。
  • 決定と未決は、発言録に「決定」「次回決める」と出ているものを確かめる。この検証の発言録には、議長が「決定にします」「次回決めましょう」と言った箇所があり、12本とも取り違えませんでした。言い切らない会議では試していません。
  • 日付が出てきたら、発言にあるか見る。暦の計算が合っていても、発言に無い日付は書き足しです。「来週」の計算は間違えやすく、この検証では1件ずれました。
  • 引き受け手のいないToDoは、担当未定のまま残す。「誰かやってもらえると助かります」は、決まった担当ではありません。

よくある質問

議事録のフォーマットには、どんな種類がありますか?

呼び方に統一された決まりはありませんが、当社は、発言を順に残す発言録型、議題ごとに要点をまとめる要点型、決まったことを先頭に並べる決定事項中心型の3つに分けています。会社法が内容を決めている取締役会・株主総会の議事録は、これとは別に法定の項目が要ります。

AIに議事録を作らせると、決定と未決を取り違えますか?

当社の検証(架空の準備会議1つ、3形式×4条件で12本)では、未決の駐車場を確定させた文面、撤回された外部講師の案を決定やToDoに入れた文面、引き受け手のいないアンケート集計を誰かに割り当てた文面は、0件でした。ただし、Haiku 4.5にプロンプトなしで頼んだ3本には、発言に無い日付やToDoの書き足しがありました。

議事録のフォーマットは、どれを選べばよいですか?

後から一つずつの発言を確かめたいなら発言録型、短時間で読んでもらうなら要点型か決定事項中心型が向きます。決定事項中心型は、決まったこと・見込み・未決を別の欄に分けやすい形です。株主総会・取締役会の議事録は、会社法施行規則が書く項目に合わせます。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月13日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

会社法にもとづく決議を記録する議事録は、ふつうの会議の議事録とは書くべき事項が変わります。取締役会議事録の書き方と株主総会議事録の書き方は、要点メモをAIに書かせた実測とあわせて別の記事にまとめています。

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