委任状の書き方と例文
依頼メモをAIで委任状にしたときの委任事項・期間・書き足しの実測・プロンプト
委任状に書くこと
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 委任者 | 任せる本人の住所と氏名。署名と押印の欄を置く |
| 代理人 | 任される人の住所と氏名。続柄を書くなら、メモのとおりに書く |
| 手続きの相手 | 提出先の会社や役所の名前、窓口の担当 |
| 対象 | 手続きの対象になる部屋、物件、口座など。住所や部屋番号は一字違わず書く |
| 委任する事項 | 任せる行為を、1つずつ具体的に書く。メモに無い権限は足さない |
| 委任しない事項 | 本人が直接決めることがあるなら、委任する事項に入れず、含まないと書いておく |
| 有効な期間 | いつからいつまで、または何の当日だけかを日付で書く |
| 作成日 | 本人が記入するなら空欄にしておく |
民法第99条は、代理人が権限内で本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に直接効力が生じると定めています。委任状に書く「委任する事項」と「期間」は、この「権限内」の中身を相手に示す部分にあたると考えられます(e-Gov法令検索、2026年10月15日確認)。また、第111条は、本人の死亡などで代理権が消滅し、委任による代理権は委任の終了でも消滅すると定めています。実際の手続きで委任状が受け付けられるか、添付書類が要るかは、手続きの相手に確かめてください。AIは、相手の受付の条件を見ていません。
委任状の例文
委任状 〇〇 御中 私は、次の者を代理人と定め、下記の事項を委任します。 代理人 氏名 〇〇 〇〇(委任者の〇) 住所 〇〇県〇〇市〇〇 記 1.対象 〇〇(住所・部屋番号) 2.委任する事項 (1) 〇年〇月〇日の〇〇への出席 (2) 〇〇の確認 (3) 〇〇の返却 3.委任しない事項 次の事項は代理人に委任しません。委任者本人が直接決めます。 (1) 〇〇 (2) 〇〇 4.有効な期間 〇年〇月〇日の〇〇の当日に限ります。 以上 作成日 年 月 日 委任者 住所 〇〇 氏名 〇〇 〇〇 印
AIで委任状を作ったときの実測
賃貸住宅の退去立会いを妹に任せる依頼メモ(架空)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5/軽くて速いHaiku 4.5)に、「次のメモをもとに、委任状を作ってください。」とだけ頼む条件と、下の委任状のプロンプトを使う条件の4通りで、1回ずつ委任状にさせました(2026年10月15日)。メモには、委任者と代理人(妹)の氏名と住所、対象の部屋と管理会社、任せる4つの事項、任せない3つの事項(敷金の精算額の合意・敷金の受け取り・解約の申し入れの取り消しと変更)、立会い当日だけの有効期間、空欄にする作成日、書かない勤務先と年収を入れています。
【委任状を作る依頼メモ】(架空) 委任する人(委任者):田中 雄一(東京都大田区中央4-5-6 ハイツ梅林302) 任せる人(代理人):村上 美咲(田中 雄一の妹)、住所は神奈川県川崎市中原区新丸子東1-2-3 手続きの相手:みどり不動産管理株式会社(賃貸住宅の管理会社)、窓口の担当は鈴木 健 対象の部屋:東京都大田区中央4-5-6 ハイツ梅林302号室(田中 雄一が借りている部屋) 任せること: ・2026年11月27日の退去立会いへの出席 ・室内の状態の確認 ・鍵の返却 ・「退去立会い確認書」への署名 任せないこと(本人が管理会社と直接決める): ・敷金の精算額の合意 ・敷金の受け取り ・解約の申し入れの取り消し・変更 有効な期間:2026年11月27日の立会い当日のみ。11月28日以降は効力がない。 作成日:空欄にする(本人が記入する)。委任者の署名と押印の欄を置く。 書かないこと:委任者の勤務先、年収。
採点は7項目です。①委任者(田中 雄一)と代理人(村上 美咲、妹)の氏名・住所を取り違えない ②任せる4つの事項(11月27日の退去立会いへの出席・室内の状態の確認・鍵の返却・「退去立会い確認書」への署名)をすべて書く ③任せない3つの事項を委任する事項に含めない ④有効な期間が11月27日の立会い当日のみ(11月28日以降は効力なし) ⑤対象の部屋(ハイツ梅林302号室)と相手(みどり不動産管理株式会社、担当 鈴木 健)がメモどおり ⑥作成日が空欄で、署名と押印の欄があり、勤務先・年収に触れない ⑦メモに無い権限・条件を足さない。題名(Haiku 4.5・ただ頼んだ条件の「委任状(架空の例文)」を含む)・定型の言い回し・「記」「以上」は書き足しに数えていません。
| 条件 | 7項目 | 委任事項・期間・書き足しの書き方 | メモに無い書き足し |
|---|---|---|---|
| Opus 5.5・プロンプトあり | 7 / 7 | 委任者は田中 雄一、代理人は村上 美咲(妹)で入れ替えなし。委任する4事項、委任しない3事項、有効期間は11月27日の立会い当日のみ(11月28日以降は効力なし)が一致。作成日は空欄、署名と押印の欄あり | なし |
| Opus 5.5・ただ頼んだだけ | 7 / 7 | 委任者・代理人・対象の部屋・相手の会社と担当が一致。委任する4事項と、委任しない3事項(「本人が貴社と直接決めます」)、有効期間が一致。作成日は空欄、署名と押印の欄あり | なし |
| Haiku 4.5・プロンプトあり | 7 / 7 | 委任者・代理人(続柄は妹)・相手の会社と担当・対象の部屋が一致。委任する4事項、委任しない3事項、有効期間が一致。作成日は空欄、署名と押印の欄あり | なし |
| Haiku 4.5・ただ頼んだだけ | 7 / 7 | 委任者・代理人・委任する4事項・委任しない3事項・有効期間・空欄の作成日が一致 | 委任状の本文にはなし。本文のあとに「補足」を付け、押印は認印で足りる場合が多い、相手が実印と印鑑証明書を求める場合は従うよう書いた(採点外) |
- 委任者と代理人は、4条件とも取り違えなかった。委任者は田中 雄一、代理人は村上 美咲で、住所も一致しました。
- 任せる4事項は、4条件とも漏れなく、別の事項にすり替わらなかった。退去立会いへの出席、室内の状態の確認、鍵の返却、確認書への署名のいずれも書かれていました。
- 任せない3事項を委任する事項に入れた文面は、0件だった。4条件とも「委任しない事項」の欄を設け、敷金の精算額の合意、敷金の受け取り、解約の申し入れの取り消し・変更は本人が直接決めると書きました。プロンプトなしでも同じでしたが、メモに「任せないこと」と書いてあったためかもしれません。
- 有効な期間は、4条件とも11月27日の立会い当日のみ、11月28日以降は効力なしと書いた。期間を延ばした文面は0件でした。
- 作成日は4条件とも空欄で、勤務先と年収に触れた文面は0件だった。署名と押印の欄も4条件にありました。
- メモに無い補足を付けたのは、Haiku 4.5・ただ頼んだ条件の1回。委任状のあとに、管理会社が所定の書式を求めることがあるので提出前に確認すること、押印は認印で足りる場合が多いが相手が実印と印鑑証明書を求めるなら従うこと、と書きました。委任状の本文の外に置いた助言で、権限・条件・連絡先の書き足しではないため、⑦は○にしています。ただし認印で足りるかどうかはメモに無く、この検証では確かめていないため、使うときは確かめてください。判断が分かれる点です。
- 包括の一文は、4条件とも書かなかった。「その他付随する一切の行為」のような一文を書いた文面は0件です。プロンプトなしでも書かなかったのは、このメモが任せる事項を4つに絞っていたためかもしれません。
- 送る前に読み直す箇所は、手続きの相手が受け付ける形かどうか。相手の様式や添付書類は、AIには確かめられません。
委任状のプロンプト(コピーして使えます)
上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです(検証では、このプロンプトの前に「ツールは一切使わず、次の依頼への回答だけを返してください。前置きや作業の説明は不要です。」の2文を添えています)。
手続きを任せる委任状を作ってください。次のルールを守ってください。 1. 委任者・代理人の氏名・住所・続柄、対象の部屋や物件、手続きの相手の名前は、メモの表記のとおりに書く。委任者と代理人を入れ替えない。 2. 任せることは、メモに書かれた事項だけを、漏らさず書く。 3. メモで「任せないこと」とした事項は、委任する事項に含めない。 4. 有効な期間は、メモの日付のとおり書く。期間を延ばさない。 5. 作成日は空欄にし、署名と押印の欄を置く。メモで「書かないこと」とした事柄には触れない。 6. メモに無い権限・条件は足さない。「その他一切の事項」のような包括の一文も書かない。 [ここに依頼メモを貼り付け]
使うときのコツ
- 任せることは、メモに1つずつ書く。この検証のメモは4つに絞り、4条件とも漏れなく書きました。
- 任せないことも、メモに書く。この検証では、メモに書いた3つを4条件とも委任する事項に入れませんでした(書かなかったメモとは比べていません)。
- 期間は、日付で書く。この検証のメモは立会い当日のみと書き、期間を延ばした文面は0件でした。
- 文面のあとの補足は、読み飛ばさず確かめる。プロンプトなしのHaiku 4.5は、メモに無い押印の補足を付けました。使うかどうかは、手続きの相手に確かめてから決めてください。
- 相手の様式と添付書類は、必ず相手に確かめる。AIは、相手の受付の条件を確かめられません。
よくある質問
委任状には何を書けばよいですか?
委任する人(委任者)の住所と氏名、任される人(代理人)の住所と氏名、手続きの相手と対象、委任する事項、委任しない事項、有効な期間、作成日、委任者の署名と押印の欄を書きます。委任する事項は具体的に1つずつ書き、メモに無い権限は足しません。相手が求める様式や添付書類は、手続きの相手に確かめてください。
AIに委任状を書かせると、任せる範囲を広げて書きますか?
当社の検証(賃貸住宅の退去立会いを任せる架空のメモ、各条件1回)では、Claude Opus 5.5・Haiku 4.5とも、委任者と代理人の取り違え、メモで任せないとした事項を委任事項に入れた文面、期間を延ばした文面は4条件とも0件でした。ただ頼んだだけのHaiku 4.5は、文面のあとにメモに無い押印の補足を付けました。相手の様式は、送る前に相手に確かめてください。
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月15日に行いました。検証の作り方は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。
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