書き方と実測

企画書の書き方とテンプレート

社内勉強会の例文つき。AIで下書きしたときの効果・予算・日程の書き足しの実測・プロンプト

結論(先に)企画書は、目的と内容に加えて、予算の見込み・日程・決まっていないことを分けて書くと、承認する側が判断しやすくなります。新入社員向けの勉強会のメモをAIに企画書にさせると、Opus・Haikuの4条件とも、メモにある8項目は正しく書けました。ただ頼んだOpusは、初回の日付や講師謝礼など、メモに無い日程と事実を5か所書き足しました。

企画書は、社内で「これを実施したい」と承認を得るための文書です。相手に依頼を持ちかける提案書や、金額の決裁を求める稟議書と違い、「なぜやるのか」と「どう進めるのか」を一枚で示す役割があります。このページでは、企画書の構成とテンプレートに加えて、AIに書かせたときに効果・予算・日程を書き足さないかを確かめた結果を紹介します。

企画書に書くこと

項目書くこと
件名何を実施したいかを一言で
目的・背景きっかけになった事実(面談で出た声、数字など)。推測と事実を分ける
内容いつ・どこで・誰が・何をするか
対象と規模対象者と人数。確定していなければ「未確定」と書く
予算1回あたり・総額の別。見込みか実績かを明記
日程開始時期と、続けるか見直す時期
期待する効果期待していること。数字で測る方法が決まっていなければ「測り方:未定」
懸念とその対応負担が増える人、承認が済んでいない相手など
決まっていないこと・必要な承認誰の判断が残っているかを一覧にする

企画書のテンプレート

件名:〇〇の実施について(企画書)

1. 目的・背景(きっかけになった事実)
・

2. 内容(いつ・どこで・誰が・何をするか)
・

3. 対象と規模
・人数が確定していない場合は「未確定」

4. 予算(見込み・実績の別を明記)
・

5. 日程
・開始時期:
・見直しの時期:

6. 期待する効果
・効果を数字で測る方法が決まっていなければ「測り方:未定」

7. 懸念とその対応
・

8. 決まっていないこと・必要な承認
・

AIで下書きしたときの実測

新入社員向けの社内勉強会の企画メモ(架空)を、答えを知らない状態のClaudeに、「ただ頼む」「下のプロンプトを使う」の2通りで1回ずつ解かせ、正解表と照らし合わせました(2026年10月13日、当社の作業環境から実行)。ツールを使わせないエージェントを、opus(Opus 5.5)・haiku(Haiku 4.5)の指定で起動しています。メモには、断定に変えやすい次の点を仕込みました。部長の了承はまだ取っていないこと、費用は見込みで実績が無いこと、効果を測る方法は未決定であること、1年続けるかは最初の6か月を見て決めること、人数は確定していないこと、講師の順番と必須か任意かは決まっていないこと、の6点です。

【企画メモ(人事・佐藤)】
・企画名(仮):新入社員向けの月1回の社内勉強会
・きっかけ:昨年入社の新入社員5名のうち2名から、面談で「業務で分からないことを誰に聞けばよいか分からない」という声が出た
・内容:毎月第3水曜の17時から1時間、先輩社員が自分の業務の進め方を話す。講師は社内の先輩の持ち回りで、社外講師は使わない
・場所:本社5階の会議室(使用料はかからない)
・対象:2027年4月入社の新入社員。採用予定は8名だが、人数は確定していない
・費用:資料の印刷代とお茶代で1回あたり2,000円ほど(見込み。実績はまだ無い)
・時期:2027年4月から始める。1年間続けるかどうかは、最初の6か月の様子を見て決める
・効果:質問できる相手が増えることを期待している。ただし、効果を数字で測る方法はまだ決めていない
・懸念:講師を務める先輩社員の負担が増える。部長の了承はまだ取っていない
・決まっていないこと:講師の順番の決め方、参加を必須にするか任意にするか

採点は正解表の8項目(きっかけ・開催内容・場所・対象・費用・時期・効果・未決定と未了)です。これとは別に、メモに無い数字・事実・予定を書き足した数を数えました。

条件8項目の得点未決定・未了の扱いメモに無い数字・事実の書き足し
Opus 5.5・プロンプトあり8正確(部長の了承は「まだ取っていません」、順番と必須か任意かは「決まっていないこと」)なし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ8正確(部長の了承は「未取得」、順番などは「未定」)あり(5か所)。初回の日付「2027年4月21日(水)の予定」、決める時期の目安「初回(2027年4月)の前まで」、「業務時間内の準備と当日1時間の対応が必要」、「講師謝礼はかかりません」、「各部署への協力依頼」
Haiku 4.5・プロンプトあり8正確(「現状:企画段階。部長の了承は未取得。」)なし(「年間の総額は未算出」とした)
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ8正確(部長の了承は「未取得」、順番などは「未決事項」)なし。年間約24,000円は「12回開いた場合」と条件を付けた、メモの数字からの計算
  • 断定に変わりやすい点は、4条件とも断定されなかった。部長の了承は「未取得」「まだ取っていません」、費用は「見込み」、効果の測り方は「未定」「未決定」と、済んでいない形のまま書かれ、8項目はどの条件でも正しく書けました。
  • メモに無い日程と事実を書き足したのは、Opusのただ頼んだ条件だけだった。初回の日付は、2027年4月の第3水曜に当たる日で計算は合っていますが、メモには書かれていません。企画書に載ると、承認する側は決まった日程として読みます。「講師謝礼はかかりません」も、メモには社外講師を使わないとあるだけで、謝礼の有無は書かれていません。プロンプトで日程の細かい予定を書かないよう指示したOpusの条件では、こうした書き足しは出ませんでした。
  • Haikuは、ただ頼んでも書き足しが出なかった。2回目以降の結果は変わることがあるため、Opusが書き足しやすいとは言い切れません。書き足しの有無は、確かめてから使う前提で見てください。
  • この検証は、プロンプトの効果を8項目では測れていない。メモが短く、項目名がはっきりしているため、4条件とも8項目は満点でした。差が出たのは書き足しの有無だけです。

AIの出力の悪い例と直した例(Opus 5.5・原文のまま)

メモに無い日程・事実を書き足した出力と、プロンプトで日程の書き足しを禁じた出力を、同じ場面で並べます。

場面悪い例(ただ頼んだだけ)直した例(プロンプトあり)
開始の日程表の「初回」の行に「2027年4月21日(水)の予定」「2027年4月から始めます。1年間続けるかどうかは、最初の6か月の様子を見て決めます。」
講師まわりの費用「会議室の使用料と講師謝礼はかかりません。」「講師:社内の先輩社員が持ち回りで務めます。社外講師は使いません。」
効果「考えられる案は次のとおりです(いずれも未決定)。」のあとに、面談で確認する案と感想を聞く案の2つを足した「新入社員が質問できる相手が増えることを期待しています。この効果を数字で測る方法は、まだ決めていません(測る方法は未定)。」

悪い例は、承認する側が決まった予定として読みやすい形になっています。3行目の効果の案は「未決定」と書かれているため、書き足しには数えていませんが、メモに無い案を足している点は同じです。直した例は、メモにある期待と「測る方法は未定」だけを書いています。

この検証の範囲:1つのサンプルで、各条件1回ずつの結果です。サンプルと正解は当社が作った架空のものです。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Geminiでは試していません。

企画書のプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです。

次のメモから、社内に出す企画書を書いてください。守るルールは次の4つです。
1. メモにある数字・日付・曜日・人数・条件は、そのとおりに書く。
2. メモに無い効果の予測値、予算の総額、日程の細かい予定、人名、他社の事例は書かない。
3. メモで「見込み」「未定」「決まっていない」「まだ取っていない」とされていることは、そのとおりに書き、決まったことのように書かない。
4. 効果は、メモにある期待だけを書く。数字で言い切れないものは「測る方法は未定」と書く。

[ここにメモを貼り付け]

使うときのコツ

  • 日付や予算の総額が増えていないか確かめる。メモの「第3水曜」から初回の日付を計算するなど、計算は合っていても、メモに無い予定が足されることがあります。
  • 「未定」「見込み」の言葉が消えていないか確かめる。下書きを整えるうちに、これらの言葉が削れて断定文になっていないかを見ます。

よくある質問

企画書には何を書けばよいですか?

件名、目的・背景、内容(いつ・どこで・誰が・何を)、対象と規模、予算、日程、期待する効果、懸念とその対応、決まっていないこと・必要な承認を書きます。予算は見込みか実績かを分け、決まっていないことは「未定」と明記すると、承認する側が何を判断すればよいか分かりやすくなります。

企画書と提案書は何が違いますか?

このページでは、企画書を社内で「これを実施したい」と承認を得る文書、提案書を取引先などの相手に依頼を持ちかける文書として使い分けています。会社によって呼び方は異なるため、提出先の書式がある場合はそれに合わせてください。

AIに企画書を書かせると、決まっていないことを断定しますか?

当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus・Haikuとも、部長の了承が未取得であること、費用が見込みであること、効果の測り方が未定であることを断定に変えませんでした。一方、ただ頼んだOpusは、初回の日付や講師謝礼など、メモに無い日程と事実を5か所書き足しました。プロンプトで日程の細かい予定を書かないよう指示した条件では出ませんでした。

AIが企画書に書いた日付や金額は、そのまま使ってよいですか?

そのままでは使わず、メモと照らして確かめてください。当社の検証では、初回の日付は計算としては合っていましたが、メモには書かれていませんでした。承認する側は決まった予定として読むため、メモに無い日程や金額を足さないよう指示するのが安全です。

企画書の下書きをAIに頼むとき、何を指示するとよいですか?

メモにある数字・日付・条件はそのまま書くこと、メモに無い効果の予測値・予算の総額・日程の細かい予定は書かないこと、見込み・未定は決まったことのように書かないこと、効果は期待だけを書き測る方法が未定なら未定と書くこと、の4つを指示します。このページのプロンプトに入れてあります。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月13日に行いました。会社の詳細はトップページをご覧ください。
検証の進め方は実測の進め方をご覧ください。

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