書き方と実測

新旧対照表の条ずれの書き方と例(規程の改定前後)

条番号がずれた規程をAIで新旧対照表にしたときの実測・プロンプト

結論(先に)新旧対照表は、規程の改定前と改定後の条文を並べ、どこが変わったかを示す表です。条が削除されて以降の条番号が繰り上がると、同じ条番号の条どうしを並べただけでは、違う条を対応させてしまいます。在宅勤務規程の改定前後(実質の変更6件、条番号だけ繰り上がった条2件)をAIに新旧対照表にさせた当社の検証(各条件1回)では、Opus 5.5は2条件とも7項目を満たしました。Haiku 4.5は、プロンプトありが7項目、ただ頼んだだけが5項目で、ただ頼んだ条件は条番号がずれた条を同じ番号で並べ、別の条を対応させました。

新旧対照表は、規程や契約書を改定するとき、変更点を関係者が確認するために作る表です。手作業では、条の削除や新設で条番号がずれる「条ずれ」の部分の対応づけを誤りやすい表でもあります。このページでは、新旧対照表に書くことと例文に加えて、条番号がずれた規程をAIがどう対応づけたかを確かめた結果を紹介します。

検証日・条件:2026年10月1日。Claude Opus 5.5・Claude Haiku 4.5。「ただ頼んだ」と「プロンプトあり」の2通りを各モデル1回ずつ、計4条件。

新旧対照表に書くこと

項目書くこと
改正前(旧)改定前の条文を原文のまま。条番号も書く
改正後(新)改定後の条文を原文のまま。条番号が変わったときは新しい番号を書く
区分変更あり・変更なし・新設・削除。条番号だけが変わった条は、そのことが分かるように書く
新設・削除の条相手側は「(なし)」と書き、対応する条が無いことを示す
変更点の明示変わった語句に下線や太字を付ける。変更の理由は、条文に書かれていなければ足さない

新旧対照表の例(条の削除と新設があった場合)

| 区分 | 改定前 | 改定後 |
|---|---|---|
| 変更あり | 第〇条 〇〇は、週2日までとする。 | 第〇条 〇〇は、週3日までとする。 |
| 削除 | 第〇条 〇〇を支給する。 | (なし) |
| 変更なし(条番号のみ変更) | 第〇条(旧) 〇〇を使用する。 | 第〇条(新) 〇〇を使用する。 |
| 新設 | (なし) | 第〇条 〇〇は、社員の負担とする。 |

条ずれの数え方の例:旧第6条(通信費)が削除されると、旧第7条以降は1つずつ前に繰り上がります(旧第7条→新第6条、旧第8条→新第7条、旧第9条→新第8条)。続けて第9条が新設されると、新第9条には対応する旧条がありません。旧第10条は新第10条のままで、条番号は変わりません。つまり「新旧の番号の差」は、旧第7条〜旧第9条で1、旧第10条で0です。同じ番号の条どうしを並べると、旧第7条(機器)と新第7条(報告)のように別の条が同じ行に入ります。次の実測は、この対応づけをAIが誤らないかを見ています。

AIで新旧対照表を作らせたときの実測

在宅勤務規程の改定前後(架空、各10条)を、答えを知らない状態のClaude(Opus 5.5と、軽くて速いHaiku 4.5)に、1回ずつ表にさせました(2026年10月1日)。条件は4通りで、「次の規程の改定前と改定後から、新旧対照表を作ってください。」とだけ頼む場合と、下の新旧対照表のプロンプトを使う場合を、2つのモデルで試しました。改定では、対象・申請・頻度・報告の4条の文言が変わり、通信費の条が削除され、費用負担の条が新設されました。その結果、機器の条と事故の条は、文言が同じまま条番号だけが繰り上がります。

【改定前の在宅勤務規程】
第1条(目的)この規程は、社員の在宅勤務に関する事項を定める。
第2条(対象)入社6か月以上の正社員を対象とする。
第3条(申請)在宅勤務を希望する者は、前日までに上長へ申請する。
第4条(頻度)在宅勤務は、週2日までとする。
第5条(勤務時間)在宅勤務中の勤務時間は、就業規則による。
第6条(通信費)通信費として、月額3,000円を支給する。
第7条(機器)業務には、会社貸与のパソコンを使用する。私物のパソコンは使用できない。
第8条(報告)終業時に、業務の報告を上長へメールで行う。
第9条(事故)情報漏えいのおそれがあるときは、直ちに情報管理者へ報告する。
第10条(改廃)この規程の改廃は、総務部長が決める。

【改定後の在宅勤務規程】
第1条(目的)この規程は、社員の在宅勤務に関する事項を定める。
第2条(対象)入社3か月以上の正社員および契約社員を対象とする。
第3条(申請)在宅勤務を希望する者は、前日の正午までに上長へ申請する。
第4条(頻度)在宅勤務は、週3日までとする。
第5条(勤務時間)在宅勤務中の勤務時間は、就業規則による。
第6条(機器)業務には、会社貸与のパソコンを使用する。私物のパソコンは使用できない。
第7条(報告)終業時に、業務の報告を上長へチャットまたはメールで行う。
第8条(事故)情報漏えいのおそれがあるときは、直ちに情報管理者へ報告する。
第9条(費用負担)在宅勤務に伴う電気料金は、社員の負担とする。
第10条(改廃)この規程の改廃は、総務部長が決める。

採点は7項目です。①第2条の変更(6か月→3か月と、契約社員の追加の両方)を挙げる ②第3条の変更(前日まで→前日の正午まで)を挙げる ③第4条の変更(週2日→週3日)を挙げる ④旧第6条(通信費)の削除を挙げる ⑤報告の変更(メールで→チャットまたはメールで)を挙げ、旧第8条と新第7条を対応させる ⑥新第9条(電気料金は社員負担)の新設を挙げる ⑦変更していない箇所を「変更あり」とせず、理由や影響などサンプルに無いことを足さず、新旧の引用を誤らない。

条件7項目条番号がずれた条の扱いメモに無い書き足し
Opus 5.5・プロンプトあり7 / 7旧第7条→新第6条と旧第9条→新第8条は「変更なし(条番号のみ変更:旧第7条→新第6条)」のように書き、旧第8条→新第7条は「変更あり(旧第8条→新第7条)」、旧第6条は「削除」、新第9条は「新設」。件数は変更あり4・変更なし5・新設1・削除1なし
Opus 5.5・ただ頼んだだけ7 / 7旧第7条と旧第9条は「条番号のみ変更」、旧第8条は「条番号の変更と報告手段の追加」。ただし表は改定後を左、改定前を右に並べたなし(「対象を広げた」「申請期限を具体化」「上限を引き上げ」は条文の変化の言い換えで、理由・目的は書いていない)
Haiku 4.5・プロンプトあり7 / 7条番号の違う条を新旧の番号つきで並べ、旧第7条・旧第9条は「変更なし」とした。件数は変更あり4・変更なし6・新設1・削除1と書いたが、表で変更なしの行は5行で、合計が12件になり、条の数(改定前10・改定後10の対応で11行)と合わない(件数の数え間違い。正解表では件数のまとめを採点に数えないため⑦は○)なし(条番号だけが変わった条を、区分の列では「変更なし」とだけ書き、条番号の変更は新旧の番号で示した)
Haiku 4.5・ただ頼んだだけ5 / 7旧第6条と新第6条の行に「通信費」と「会社貸与パソコンの使用義務」を並べ、旧第7条の行には「会社貸与パソコンの使用義務」と「報告:チャットまたはメール」を並べるなど、条番号が同じ条どうしを機械的に並べ、違う条を対応させた(項目⑤・⑦を×)新旧の引用の誤り(旧第7条と新第7条を並べたため、機器の条と報告の条が同じ行に入った)
  • Opus 5.5は2条件とも7項目をすべて満たした。通信費の削除で条番号が繰り上がった機器の条と事故の条を、文言は変わらず条番号だけが変わったと書き分けました。ただ頼んだだけの条件は、表の左右を改定後・改定前の順に並べましたが、対応づけは正しいままでした。
  • Haiku 4.5はプロンプトありが7項目、ただ頼んだだけが5項目。ただ頼んだだけの条件は、条番号が同じ条どうしを並べたため、旧第6条(通信費)と新第6条(機器)、旧第7条(機器)と新第7条(報告)のように、別の条を同じ行に入れました。変更点の欄の「通信費条文を削除、機器条文を繰り上げ」という説明から、条文の変化そのものは読み取れます。
  • 変更していない条を「変更あり」と書いた条件は無かった。機器の条と事故の条を「変更あり」と区分した条件は、4条件とも無しでした。ただし、Haiku 4.5のただ頼んだ条件は、行のずれで機器の条の行に報告方法の変更の説明が入り、第8条・第9条の行も別の条どうしになっていました。
  • 変更の理由や影響を足した条件は無かった。Opus 5.5のただ頼んだ条件の「対象を広げた」「上限を引き上げ」や、Haiku 4.5の「明確化」「拡大」は、条文の変化に付けた評価語で、理由や目的は書いていません。
この検証の範囲:1つの規程(10条)で、各条件1回ずつの結果です。契約書など長い文書や、条の統合・分割といった複雑な改定は試していません。メモと正解は当社が作った架空のものです。同じ条件で繰り返すと結果が変わることがあり、精度を保証する数字ではありません。ChatGPT・Gemini・Sonnetでは試していません。

新旧対照表のプロンプト(コピーして使えます)

上の検証で「プロンプトあり」に使ったものと同じです。

次の規程の改定前と改定後から、新旧対照表を作ってください。

ルール:
- 改定前と改定後の条文を、対応する条どうしで左右に並べる。条番号が変わった条は、新旧の番号を両方書く
- 変更のある箇所と、変更のない条(条番号だけが変わった条を含む)を、区分の列で分けて書く
- 新設された条、削除された条は、そう分かるように書く(相手側は「(なし)」)
- 条文は原文のまま引用し、言い換えない。変更の理由・目的・影響は、条文に書かれていないので足さない
- 最後に、変更あり・変更なし・新設・削除の件数を書く

[ここに改定前と改定後の規程を貼り付け]

使うときのコツ

  • 条番号がずれた条の対応づけを、原文と見比べる。検証では、ただ頼んだだけの条件で、別の条が同じ行に並びました。削除・新設のある改定では、各行の左右が同じ条かを確かめます。
  • 区分の列に「条番号のみ変更」を設けるよう頼む。検証のプロンプトでは、この書き方を指定しました。指定しない場合の結果は、Haiku 4.5のただ頼んだ条件のように、別の条を対応させることがありました。
  • 件数のまとめを、数えて確かめる。プロンプトありの2条件は、件数のまとめも付けました。Opus 5.5は表の行と合いましたが、Haiku 4.5は変更なしの行が5行なのに6件と書き、合計が12件になりました。

よくある質問

新旧対照表には何を書けばよいですか?

改定前の条文と改定後の条文を原文のまま左右に並べ、区分(変更あり・変更なし・新設・削除)を書きます。新設・削除の条は相手側を「(なし)」とし、条番号だけが変わった条は、そのことが分かるように書きます。

AIに新旧対照表を作らせると、条番号がずれた部分を間違えますか?

当社の検証(各条件1回)では、Claude Opus 5.5は2条件とも正しく対応づけました。Haiku 4.5は、プロンプトありの条件では正しく対応づけました。ただ頼んだだけの条件では、条番号が同じ条どうしを並べ、別の条を対応させました。削除や新設のある改定では、各行の左右が同じ条かを原文と見比べます。

このページについて
合同会社フューチャープロンプト(AIプロダクト開発・業務自動化/東京・渋谷)がまとめました。AIの検証は2026年10月1日に行いました。検証の進め方は実測の進め方、方針は検証・編集・AI利用方針をご覧ください。

この記事で使ったプロンプトは、ほかの業務書類のものと並べて、業務書類のAIプロンプト集から貼り付けて使えます。

規程の改定資料づくりの確認をAIで行う仕組みづくりのご相談

合同会社フューチャープロンプトは、規程の改定前後から新旧対照表を下書きし、条の対応づけや変更点の抜けを確かめる手順まで含めた仕組みづくりをご一緒します。

お問い合わせ →